ウィーワーク、ニューマン氏がCEO退く-ソフトバンクG株下落
Michelle Davis-
執行権のない会長職に就任-取締役会がCEO辞任を求めていた
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ニューマン氏の保有株の議決権は1株当たり3票に減る
シェアオフィス事業を手掛ける米ウィーワークを世界で最も価値が高い新興企業の一つに導いたカリスマ起業家、アダム・ニューマン氏が24日、取締役会の圧力が高まる中で同社の最高経営責任者(CEO)を退いた。新たに就任したのは執行権のない会長職。ウィーワークは新規株式公開(IPO)の計画が危ぶまれている。
ウィーワークの取締役会メンバーはここ数日、ニューマン氏にCEOを辞し、執行権のない会長職に就くよう圧力をかけていた。今回の動きはIPO計画をやり遂げることが狙い。利害相反の事例が相次いだことや、資本の管理に甘い傾向がニューマン氏に対する主な懸念だった。
ニューマン氏は24日の発表資料で「ここ数週間、私自身への精査でかなり動揺していた」とし、「CEO辞任が当社の最善の利益だと判断した」とコメントした。

アダム・ニューマン氏
同社幹部のセバスチャン・ガニンハム、アーティー・ミンソン両氏が共同CEOに就く。ウィーワークの親会社ウィー・カンパニーはIPOを推し進める意向だが、事情に詳しい複数の関係者は予定通り来月に実施される可能性は低いと述べた。新共同CEOは発表資料で「IPOの最適なタイミングを見極める」と説明した。
今後の計画について説明を受けた複数の関係者によると、ニューマン氏は退任に伴い取締役会の決定に対する影響力をさらに縮小することに同意しており、妻のレベッカ氏は職務から外れる。ニューマン氏の保有株が持つ議決権は当初の計画では1株当たり20票だったが、同3票となる。ウィーワークの創業者の1人、レベッカ氏は退社する。一方、3人目の創業者ミゲル・マッケルビー氏は最高カルチャー責任者の肩書を維持する。
ウィーワークに出資するソフトバンクグループの株価は、25日の取引で一時前日比3.1%安の4401円と続落。2月6日以来、およそ7カ月半ぶりの安値を付けた。ソフトバンクGと関連会社は、ウィーワークの株式を約29%保有している。
原題:WeWork’s Neumann Is Stepping Down as CEO, With IPO on the Line、WeWork IPO Plan in Doubt as CEO Neumann Exits Under Pressure (1)(抜粋)