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パウエル議長は「質問かわしの達人」、金利の先行き示唆せず

  • FOMC内は利下げの必要性を巡り見解が3つに分かれる
  • 資産購入再開の可能性巡る質問にも議長は慎重な言い回し

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は手の内を明かすのを好まない。投資家に指針を与えることも、見解の違いを抱える金融当局者に一つの方針を示すこともだ。

  今年2回目となる18日の利下げ決定後、記者会見したパウエル議長は、年末までの期間に金利がどこに向かうか何度か質問されたのに対し、自身の見解を示唆することはなかった。また、金融当局者は今回、年内にさらなる利下げの必要性を見込む向きと、今回の利下げでもう十分とする向き、利下げは不要だったとする向きの3つに分かれたが、議長は自身がどのグループに属するかも明かさなかった。

Fed Chairman Jerome Powell Holds News Conference Following FOMC Rate Decision

パウエル議長

  「会合ごとに」対応する、「きょうは一つの決定を下した」、過去最長を更新中の米景気拡大が溝にはまることがないよう、今後入手するデータに応じて「適切に行動する」などと議長は述べ、繰り返し質問をかわした。

  投資家は年内に少なくとももう1回の利下げを見込んでいるが、金融市場の反応は厳しいものではなかった。米10年国債利回りは一時、約4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した一方、パウエル議長が良好な米経済見通しを強調したのを株式投資家が好感したことで、米株価は早い段階の下げを削った。

  ただ、議長はこれまでと同様、金融当局の次の一手がどうなりそうかについては、FRBウオッチャーをけむに巻いた。

  ポトマックリバー・キャピタルの最高投資責任者(CIO)、マーク・スピンデル氏はパウエル氏について、「指針を示さない議長だ。就任当初から会合ごとに決断を下すという方針でやっている」と指摘した。

  グラント・ソーントンのチーフエコノミスト、ダイアン・スウォンク氏は顧客向けリポートで、パウエル議長を「質問かわしの達人」と表現。「金利の先行きの進路」や、連邦公開市場委員会(FOMC)内の「広範な意見のうちで、どれが自分のものであるかに関し、パウエル氏は全ての質問をかわした」と記した。

  パウエル議長はまた、今週の短期金融市場の混乱を受けて、金融当局が準備預金を増やすために資産購入の再開を迫られるかどうかについての質問にも慎重な言い回しをした。議長は記者団に対し、金融当局には資金調達面の逼迫(ひっぱく)を緩和する手段があり、「当局のバランスシートの自律的な拡大」を再開させるのにいつが適当かを検討すると語った。

The Fed's New Dot Plot

原題:Powell the ‘Artful Dodger’ Declines to Signal What Comes Next(抜粋)

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