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日銀会合注目点:欧米中銀の金融緩和決定受けた対応や見解が焦点

  • 適正なイールドカーブの形状や過度なフラット化の抑制策など議論も
  • ブルームバーグのエコノミスト調査で約8割が金融政策据え置き予想
Haruhiko Kuroda, governor of the Bank of Japan

Haruhiko Kuroda, governor of the Bank of Japan

Photographer: Akio Kon/Bloomberg
Haruhiko Kuroda, governor of the Bank of Japan
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日本銀行は19日の金融政策決定会合後に政策運営方針を発表する。ブルームバーグのエコノミスト調査では8割近くが金融政策の据え置きを予想。海外経済の回復時期の後ずれが避けられない情勢の下で、米欧中央銀行の金融緩和決定を受けた追加緩和議論の行方に関心が集まっている。

  日銀は海外経済を中心に経済・物価の下振れリスクが大きいとの認識を踏まえ、前回7月の金融政策決定会合で「先行き物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れが高まる場合には躊躇(ちゅうちょ)なく追加的な金融緩和措置を講じる」とのコミットメントを新たに盛り込んだ。黒田東彦総裁は会見で予防的な緩和の可能性に言及した。

  その後も米中貿易摩擦の激化や地政学的リスクの高まりなどを背景に、世界経済の減速は継続している。一方、外需が減退する中でも内需は引き続き底堅く推移しており、日銀内では物価2%目標に向けたモメンタムは維持されているとの見方が多い。

  関係者によると、金融市場が落ち着いていることもあり、日銀内では直ちに追加緩和が必要な情勢ではないとの声が出ている。ただ、今月に入って欧州中央銀行(ECB)と米連邦準備制度理事会(FRB)が相次いで金融緩和に動く中で、日銀の対応や見解が焦点となる。

  海外金利の低下に連動し、長期金利は4日に過去最低のマイナス0.3%に迫るマイナス0.295%に低下した。日銀は過度な金利低下が年金や保険の運用利回り低下を通じて消費者心理に悪影響を及ぼすとみており、現行のイールドカーブコントロール政策の枠組みにおける適正なイールドカーブの形状や過度なフラット化の抑制策などが議論される可能性もある。

  ブルームバーグのエコノミスト調査では、今会合でのマイナス金利の深掘りの予想は6%にとどまり、何らかの政策変更があるとしても長期金利の変動幅拡大(21%)やフォワードガイダンス(政策金利の指針)の強化(31%)を挙げる向きが多かった。

ブルームバーグのエコノミスト調査に関する記事はこちらをご覧ください

  会合は総じて正午から午後1時の間に終了している。黒田総裁は同3時半に記者会見する。

注目点理由
追加金融緩和の議論今会合で日銀が追加緩和に動くとの予想は少数だが、世界経済の下振れリスクの高まりや米欧中銀の緩和強化を背景にいずれ日銀も対応が必要になるとの見方が多い
マイナス深掘りと副作用対策市場では追加緩和手段としてマイナス金利の深掘りを見込む向きが多い。ただ、一段の金利低下に伴う金融・市場機能への副作用の拡大が懸念され、副作用軽減策も併せて実施される可能性がある
過度な金利低下の抑制策海外金利に連動して日本の長期・長期金利も低下が進行。イールドカーブの過度なフラット化による日本経済への悪影響を日銀は警戒。金利低下の認識と対応策に市場は注目
内外経済と物価モメンタム物価のモメンタムが損なわれる恐れが高まる場合には、躊躇なく追加緩和と前回会合で明記。世界経済の回復シナリオの後ずれが避けられない中で、物価上昇の勢いは弱まっていくことが懸念されている

前回7月会合の決定内容

  • 海外経済の動向を中心に経済・物価の下振れリスクが大きい中で、「先行き、物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れが高まる場合には、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる」と声明文に明記。
  • 政策金利のフォワードガイダンスは「当分の間、少なくとも2020年春ごろまで現在の極めて低い長短金利の水準を維持することを想定」に据え置き。
  • 長期金利(10年物国債金利)の誘導目標は「0%程度」、経済・物価情勢等に応じて上下にある程度変動し得る
  • 短期金利(日銀当座預金の一部に適用する政策金利)は「マイナス0.1%」
  • 長期国債買い入れ(保有残高の年間増加額)のめどは「約80兆円」
  • 指数連動型上場投資信託(ETF)買い入れは年間約6兆円、市場の状況に応じて上下に変動し得る、不動産投資信託(J-REIT)買い入れは同900億円
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