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NY連銀は2日連続で翌日物レポ取引へ、短期金融市場の混乱収拾図る

  • 18日にレポ取引で最大750億ドル供給の予定-一時しのぎにすぎぬか
  • 「根本的な問題は流動性が不十分な点だ」と元FRBエコノミスト

ニューヨーク連銀は17日、約10年ぶりに翌日物システムレポ(自己勘定による売り戻し条件付き買いオペ)で市場に資金を供給した。一時10%にまで急騰していた翌日物レポ金利は、このレポ取引で当局の望んだ通りの反応を見せ、低下した。

  しかし、その動きは長続きしなかった。取引終盤までには金利は再びじりじりと上昇したため、同連銀は17日遅くの声明で、18日午前にさらに最大750億ドル(約8兆1100億円)の資金供給を行うと発表した。

Fed’s First-in-a-Decade Intervention Will Be Repeated Wednesday

NY連銀

Photographer: Scott Eells/Bloomberg

  一連の流れは米国の短期金融市場の構造的問題がどれほど深刻かを浮き彫りにした。つまり、ウォール街の大手金融機関は、財政赤字穴埋めに必要な記録的規模の米国債入札に伴う市場の資金需要に見合うだけの十分な手元現金を欠くケースが多いということだ。ベテラン市場関係者によると、米金融当局が定期的な資金供給を続けることが解決策になるという。

  米連邦準備制度理事会(FRB)の元エコノミストでコーナーストーン・マクロのパートナーを務めるロベルト・ペルリ氏は「根本的な問題は、資金需要を満たす流動性が不十分な点であり、米金融当局の仕事はそうした流動性を供給することだ」と指摘。「当局が行ったのは一時しのぎにすぎない」と付け加えた。

Fed likely to take more actions to keep key rate in target range

  レポ市場の流動性低下を招いたきっかけは幾つかあった。大量の新発国債の受け渡しに加え、四半期法人税の納付で市場の資金が吸い上げられていた。事態を放置しておけば、金利上昇ペースの加速が企業や消費者の借り入れコストを押し上げ、経済全般に打撃が及びかねない。

  タイミングも最悪だった。米金融当局の首脳陣とニューヨーク連銀の幹部職員の多くは17日から2日間の日程で開催される連邦公開市場委員会(FOMC)出席のためワシントンに集まっていた。FOMCはフェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジの0.25ポイント引き下げを決めると広く予想されているが、当局がどう問題解決を図るかウォール街は見極めようとする構えで、短期金融市場の問題が影を落としそうだ。

  パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の市場ストラテジスト、トニー・クレセンツィ氏は「レポ金利など短期金利の上昇は、金融仲介業者、特にプライマリーディーラーのバランスシートのうち、短期資金の需要側への資金提供の意思や能力を有する部分の縮小を映している」と指摘。「リスクオフの局面において、リスク資産売却の形でその移転を目指す場合に投資家が直面しそうな困難を想起させるものだ」と付け加えた。

Primary dealers' holdings of Treasuries hover near record high

原題:With Repo Market Still on Edge, Fed Preps Second Blast of Cash(抜粋)

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