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中尾ADB総裁が来年1月辞任、日本人後任候補を早期推薦へ-財務相

  • 浅川雅嗣前財務官は「最適任者」と麻生財務相が会見で表明
  • 浅川氏はアジアやG20当局者、国際機関幹部らと緊密な関係

アジア開発銀行(ADB)の中尾武彦総裁は17日、ADB理事会メンバーに来年1月16日に辞任するとの意向を表明した。麻生太郎財務相が同日発表した談話で明らかにした。

  麻生氏は談話で、歴代総裁は日本人が務めてきているとした上で、後任候補について、「開発問題を含め国際金融の経験が豊富であり、アジア・太平洋地域の状況にも精通している最適任の人物を、日本から速やかに推薦したい」と述べた。

  また、中尾総裁の業績について、アジア太平洋地域の成長と貧困削減に向けて強い指導力を発揮するとともに、気候変動関連支援やジェンダーの平等の促進など多くの改革を実行したと評価した。

  麻生財務相は同日午前の記者会見で、歴代のADB総裁の多くは、日本の財務官経験者が担っており、7月に退任した浅川雅嗣前財務官は「最適任者」との考えを示していた。

  ADB総裁の任期は通常5年で、現在の中尾武彦総裁は2021年11月まで。財務官だった中尾氏は、日本銀行総裁指名で任期途中で辞任した黒田東彦ADB元総裁の後任として13年4月に就任。今年4月には6年目に突入した。

  財務省の国際畑トップとなる財務官を過去最長の4年間務めた浅川氏は、国際金融の分野で豊富な経験を有し、アジア各国や20カ国・地域(G20)各国の当局者、国際通貨基金(IMF)など国際機関幹部らと緊密な関係を築いている。

  今年に入って国際機関トップ交代の発表が相次いでいる。世界銀行の新総裁にデービッド・マルパス米財務次官が4月就任したほか、欧州連合(EU)はIMF次期専務理事候補に世銀のクリスタリナ・ゲオルギエワ最高経営責任者(CEO)を選任、10月に最終決定する予定。浅川氏就任なら、世銀は米国、IMFは欧州、ADBは日本の出身者という歴代トップ体制が継続される見通しだ。

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