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消費増税は「狂気の沙汰」、税率5%で野党共闘を-れいわ・山本氏

  • 大胆な財政出動を、財源は国債でもインフレ制御なら問題ない
  • れいわの政党支持率、野党では立憲民主に次ぐ3.4%-世論調査

7月の参院選で2議席を獲得した「れいわ新選組」の山本太郎代表が、野党の中で存在感を増している。日本経済はデフレ脱却を果たせていないとして、10月からの消費増税は「狂気の沙汰としか言いようがない」と批判。5%への減税を共通政策とした共闘を目指す考えだ。

  山本氏は13日、ブルームバーグのインタビューで、消費税率が10%になると税負担の計算が容易のため、買い物の際に「ブレーキがかかりやすくなる」と消費落ち込みへの懸念を示した。アベノミクスについては、機動的な財政出動という「第2の矢が放たれていない」として、生活苦にあえぐ人たちを支援して消費を喚起する政策へ「大胆に財政を出動させていくべきだ」とも語った。

Abe Rival Says Japan Sales Tax Hike `Crazy,' Wants It Abolished

「れいわ新選組」山本太郎代表

Photographer: Kentaro Takahashi/Bloomberg

  れいわ新選組は、消費税廃止や全国一律で最低賃金1500円への引き上げ、奨学金の返済免除などの政策を提唱。財源としては「インフレ目標2%に到達するまで」の間は新規国債の発行でねん出する考え方を示している。

  山本氏は「インフレをしっかりコントロールしていけば問題ない」とするが、その主張は自国通貨を持つ国の政府は通貨を無限に発行できるため財政赤字が大きくなっても問題はないという考え方が中核となる「現代貨幣理論(MMT)」と似ている。

  MMTは米民主党のアレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員らが支持しているが、山本氏は自身の経済政策は「MMTというより、マクロ経済学の入門編の話」と説明する。  

減税法案

  消費税に関しては、立憲民主国民民主など野党が、10月の引き上げ以降に8%に戻す減税法案の国会提出を検討している。山本氏は、両党などの動きについて「その先に5%に下げるという合意が見えているという話ならば、8%には乗ってもいい」と連携に前向きな姿勢を示す。

  参院選で消費税の廃止を訴えたが、山本氏は他の野党と「手を組みながら政権交代をして、まずは5%」を第一歩として実現させる戦略を描く。共通政策として消費税は一番分かりやすく、次期衆院選に向けて与党に対抗するには「ここをぶつける以外にはないのではないか」とした。

  単独で政権交代を可能にできる野党が存在しない中、理想の政策だけを何十年も言い続けるだけの「万年野党にはなりたくない」とも述べた。 

  立憲民主の枝野幸男代表は先月の会見で、れいわの参院選での躍進について「大変素晴らしい戦いをされたのではないか」と語った。「さまざまな点で従来の5党派の枠組みに加わっていただける余地があるのではないか」との考えを示した。先月末には、立憲民主の中谷一馬青年局長ら若手議員が山本氏と共に消費税を廃止したマレーシアを視察した。

「すべての選択肢排除しない」 

  参院選では特定枠で擁立した重度障害のある2人が当選し、山本氏は落選したものの、インターネットや街頭演説などによる呼び掛けで約4億円の寄付を集めるなど旋風を巻き起こした。支持層は山本氏と同じ、30代半ばから40代半ばの「ロストジェネレーション」と呼ばれる就職氷河期世代が一番多いという。

  共同通信が11、12両日に実施した世論調査では、自民の支持率が47.7%、立憲民主が10%、れいわは3.4%と公明や他の野党を上回った。山本氏は、政策実現には「何かしらのバッジは付ける必要がある」と述べ、10月の参院埼玉選挙区補欠選挙や来年の東京都知事選、次期衆院選出馬など「すべての選択肢は排除しない」と話した。

  山本氏は、安倍晋三首相がかつてないほど強固とする日米関係についても問題視する。8月の首脳会談でトウモロコシの購入を約束するなど日本は米国の現金自動預払機(ATM)のような存在になっており、「米国にとって」素晴らしい外交をしていると批判。同盟国であっても「実は使いっぱしり、植民地」であり、関係性が改善される必要があるとも述べた。

  山本氏は兵庫県出身の44歳。俳優として活動していたが、2011年の福島第1原発事故後に反原発運動を始めた。13年の参院選東京選挙区で当選、翌14年に当時の生活の党に合流し、小沢一郎衆院議員と共に「生活の党と山本太郎となかまたち」(16年から自由党に党名変更)の共同代表を務めた。4月の同党と国民民主の合流には加わらず、新たにれいわを結成し代表に就任した。

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