【NY外為】ユーロ上昇、ECB発表を消化-貿易の警戒後退
Alyce Andres、Vassilis Karamanis
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12日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが幅広く買われた。欧州中央銀行(ECB)の金融緩和策は考えられていたより限定的だったと、市場は受け止めた。米中間の貿易を巡る緊張が和らぎつつある兆候も浮上した。
- ニューヨーク時間午後4時57分現在、ユーロはドルに対して0.5%高の1ユーロ=1.1064ドル
- ユーロは一時は1.1087ドルまで値上がり
- ユーロはドラギECB総裁の記者会見が始まった後に持ち直し。総裁はユーロ圏がリセッション(景気後退)入りする可能性は低いとしたほか、通貨安競争を追求することはないと述べた
- トランプ米政権の当局者らは中国に限定的な貿易合意案を提示することを協議したと、関係者情報で明らかになり、株式とオフショア人民元相場が急伸。これでユーロは上げ幅を拡大した
- ユーロはこれより先に一時0.8%下げ、年初来安値に迫っていた。ECBは成長率見通しを引き下げ、ドラギ総裁はリスクが下方に傾いていると発言
- ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下
- ドルは主要10通貨の大半に対し下落
- 8月の米消費者物価指数(CPI)統計では総合CPIが市場予想に一致、コアCPIは市場予想を上回る伸びとなった
- ドルは対円で0.3%高の1ドル=108円11銭
- ドルは一時0.8%高の108円19銭に上昇
- 中国からの一部輸入品に対する追加関税率の引き上げを、10月1日から同月15日に延期するとトランプ大統領が11日遅くにツイートした後、ドルは上げ幅を拡大
欧州時間の取引
資源国通貨が上昇し、ドルは下落。貿易協議の再開を控える米国と中国が緊張緩和に向けて互いに譲歩の姿勢を見せた。ECBの政策発表を控え薄商いとなる中、ユーロは1ユーロ=1.10ドルを上回って推移した。
原題:Euro Gains as ECB Cuts Rates, Trade Tensions Ease: Inside G-10(抜粋)
Euro Hedging Costs Surge Before ECB, Dollar Drops: Inside G-10
(相場を更新し、情報を追加します)
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