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9月12日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ユーロ上昇、ECB発表を消化-貿易の警戒後退

  12日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが幅広く買われた。欧州中央銀行(ECB)の金融緩和策は考えられていたより限定的だったと、市場は受け止めた。米中間の貿易を巡る緊張が和らぎつつある兆候も浮上した。

  • ニューヨーク時間午後4時57分現在、ユーロはドルに対して0.5%高の1ユーロ=1.1064ドル
    • ユーロは一時は1.1087ドルまで値上がり
    • ユーロはドラギECB総裁の記者会見が始まった後に持ち直し。総裁はユーロ圏がリセッション(景気後退)入りする可能性は低いとしたほか、通貨安競争を追求することはないと述べた
    • トランプ米政権の当局者らは中国に限定的な貿易合意案を提示することを協議したと、関係者情報で明らかになり、株式とオフショア人民元相場が急伸。これでユーロは上げ幅を拡大した
    • ユーロはこれより先に一時0.8%下げ、年初来安値に迫っていた。ECBは成長率見通しを引き下げ、ドラギ総裁はリスクが下方に傾いていると発言
  • ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下
    • ドルは主要10通貨の大半に対し下落
    • 8月の米消費者物価指数(CPI)統計では総合CPIが市場予想に一致、コアCPIは市場予想を上回る伸びとなった
  • ドルは対円で0.3%高の1ドル=108円11銭
    • ドルは一時0.8%高の108円19銭に上昇
    • 中国からの一部輸入品に対する追加関税率の引き上げを、10月1日から同月15日に延期するとトランプ大統領が11日遅くにツイートした後、ドルは上げ幅を拡大

欧州時間の取引

  資源国通貨が上昇し、ドルは下落。貿易協議の再開を控える米国と中国が緊張緩和に向けて互いに譲歩の姿勢を見せた。ECBの政策発表を控え薄商いとなる中、ユーロは1ユーロ=1.10ドルを上回って推移した。

原題:Euro Gains as ECB Cuts Rates, Trade Tensions Ease: Inside G-10(抜粋)

Euro Hedging Costs Surge Before ECB, Dollar Drops: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:株上昇、貿易協議巡る楽観やECB緩和で

  12日の米株式相場は小幅高。米中が貿易協議で暫定合意するとの楽観が広がったことや、欧州中央銀行(ECB)の金融緩和発表が背景にある。

  • 米国株は上昇、貿易協議巡る楽観やECBの金融緩和で
  • 米国債は下落、10年債利回り1.77%
  • NY原油は3日続落、OPECプラスが減産幅の拡大議論せず
  • NY金は続伸、ECBの金融緩和に反応

  S&P500種株価指数は過去最高値まであと0.5%の水準で引けた。トランプ政権の当局者らは中国に限定的な貿易合意案を提示することを協議したとの一部報道を手掛かりに、株価は上昇した。ECBはそれより先、中銀預金金利をさらに深くマイナスとし、債券購入を再開すると発表。中銀預金金利はマイナス0.5%に引き下げ、債券購入は11月1日から月額200億ユーロで実施する。

  S&P500種株価指数は前日比0.3%高の3009.57。ダウ工業株30種平均は45.41ドル(0.2%)上昇し27182.45ドル。ナスダック総合指数は0.3%上昇。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りが4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し1.77%。

  TIAAの世界市場担当プレジデント、クリス・ギャフニー氏は「明るいニュースが完璧な形で重なった」と指摘。「投資家は安堵(あんど)感を抱いており、2カ月前に考えられていたほど状況は悪くないのかもしれないとの見方が広がりつつある」と述べた。

  ニューヨーク原油先物相場は3日続落。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」は減産合意の順守を求めた一方、減産幅の拡大については議論しなかった。また国際エネルギー機関(IEA)は、OPECプラスが石油市場の運営で極めて困難な課題に直面するとの見方を示した。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物10月限は66セント(1.2%)安の1バレル=55.09ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント11月限は43セント下げて60.38ドル。

  ニューヨーク金先物相場は続伸。ECBが中銀預金金利をさらに深くマイナスとし、債券購入を再開すると発表したことが手掛かり。ドラギ総裁は見通しへのリスクは下振れ方向だとし、「当分の間このペースで、債券購入を続ける余裕がある」と述べた。低金利環境では、保有しても金利の付かない金に買いが入る。またドラギ総裁の発言を受けて、安全資産としての金の需要も高まった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は4.20ドル(0.3%)高の1オンス=1507.40ドル。

原題:Stocks Edge Higher on Trade Optimism, ECB Stimulus: Markets Wrap(抜粋)

Oil Falls as OPEC+ Urges Members to Comply with Output Cuts

Gold Gains as ECB Gives Rally New Life; Palladium Hits Record

◎欧州債:全面高から反転、年内のECB追加利下げないと市場が判断

  12日の欧州債市場では、ドイツ債が急速に上げを失った。欧州中央銀行(ECB)が利下げを発表したが、短期金融市場は年内の再利下げがもはやないと判断した。

  ECBが金利引き下げと明確な期限を設定しない債券買い入れ計画を明らかにした後、ユーロ圏の国債は一時全面高となった。だが、ドラギ総裁が購入限度の上限撤廃は議論しなかったと発言すると反転した。この発言は債券購入を継続できる期間が限定される可能性を示唆しており、ドラギ総裁は経済成長とインフレ回復の主な手段は金融政策でなく財政政策であるべきだとも語った。

  ドラギ総裁はまた、ユーロ圏のリセッション(景気後退)リスクは低いと述べ、追加緩和への期待に水を差した。短期金融市場ではこの日の政策委員会会合前に次回の0.1ポイント利下げを今年12月と見込んでいたが、発言後には来年4月に先送りされた。

  ドイツ10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇のマイナス0.52%で引けた。8bp低下まで買い進まれる場面もあった。フランス10年債利回りはほぼ変わらずのマイナス0.26%。イタリア10年債利回りは一時22bp低下して0.75%と過去最低を付けたが、引けまでに14bp低下の0.84%となった。

原題:German Bonds Reverse Gain as Markets Push Back Bets on ECB Cuts(抜粋)
Italian Bonds Jump on ECB QE Reboot; End-of-Day Curves, Spreads

(NY外為と米国株・国債・商品を更新します)
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