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Photographer: Keith Bedford/Bloomberg

ドル・円6週間ぶり高値更新、米中融和期待や欧州QE観測後退で

更新日時
Japanese yen banknotes of various denominations are arranged for a photograph in Tokyo, Japan on Sunday April 14, 2019. U.S. Treasury Secretary Steven Mnuchin said he wanted a currency clause in a trade deal with Japan to prevent deliberate manipulation of the yen to bolster exports, Japanese public broadcaster NHK said.
Photographer: Keith Bedford/Bloomberg

東京外国為替市場ではドル・円相場が約6週間ぶり高値を更新した。米中通商摩擦の緩和期待を背景にリスク選好の流れが継続。欧州中央銀行(ECB)による量的緩和(QE)観測の後退でユーロ高・円安が進むなど、クロス円(ドル以外の通貨の対円相場)の上昇もドル・円を支援した。

  • ドル・円は午後3時14分現在、前日比0.2%高の1ドル=107円80銭。一時は107円85銭と8月1日以来の水準まで上昇
  • ユーロ・円相場は0.3%高の1ユーロ=119円09銭。一時119円17銭と8月14日以来の水準までユーロ高・円安が進行
  • オーストラリアドルは対円で8月1日以来の1豪ドル=74円台回復。中国の景気対策に対する期待で一時0.6%高の74円20銭
リスク選好が継続

市場関係者の見方

NBCフィナンシャル・マーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)

  • 中国の景気対策への思惑でリスクオンになり、影響を受けやすい豪ドルやニュージーランド(NZ)ドルが買われている
  • 豪ドル・円などクロス円がリスクオンで上昇しており、ドル・円もこれにけん引されて買いが優勢

みずほ証券の金岡直一シニアFXストラテジスト

  • 今のところリスクオンを打ち消す材料は出てない。ボルトン氏解任も今の市場センチメントからすると、イランや北朝鮮との衝突リスクが回避されるという点で良い方向
  • 円からみれば、明日のECBも来週のFOMC(米連邦公開市場委員会)も緩和なので円高方向の材料ではあるが、今はリスクオンのセンチメントの流れの方が強いだろう。方向としてはもう少しドル高・円安をみていてもいいのではないか

三井住友信託銀行NYマーケットビジネスユニットの持田拓也主任

  • まだポジションの偏りとして米債を買いすぎているところもみえているので、米金利がもう少し戻して、ドル・円ももう少し上に行くかもしれない
  • 12日のECB理事会はすぐにQEをやるという話にはならず、市場織り込みに対してはややタカ派になってしまう公算。そうすると米金利も上がり、ドル・円もECB後に108円台回復を試すというのはあり得る

背景

  • 中国は貿易戦争の影響を和らげるための措置を講じると、共産党機関紙・人民日報系の新聞、環球時報の胡錫進編集長がツイッターに投稿。これを受け、11日アジア時間の米株先物指数は上昇、日経平均株価は前日比205円高で終了
  • 10日の米国市場では、中国が米農産品の購入拡大で合意する可能性があるとの一部報道を受けてリスクオンが継続。米株価指数は終盤に下げを解消し、米10年債利回りは9ベーシスポイント(bp)上昇の1.73%
  • トランプ米大統領は10日、ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)の解任を発表
  • ECBは12日に金融政策を発表。市場では少なくとも10bpの中銀預金金利の引き下げが見込まれている一方、ECB内のタカ派からの懐疑的な発言もあり、量的緩和再開への期待が後退
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