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ドラギ総裁、失望回避に「バズーカ」必要-最後から2番目の会合

更新日時
  • ハト派的な市場の期待を超えるのにECBは苦しむ-マリノフ氏
  • ゴールドマンは円に対するユーロの売り持ちを勧めるのをやめた

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が欧州債を再び大きく値上がりさせるには、12日の政策発表で市場に「バズーカ砲」を放つ必要がある。

  市場は利下げと量的緩和(QE)再開を既に想定しており、総裁にとって最後から2回目となる12日の決定はあれこれを盛り込んだ多面的な作戦でなければ投資家をうならせることはできない。タカ派からの発言がECBの資産購入の時期や規模に疑問を投げかけたことで、債券価格は伸び悩み、ユーロは今月付けた2017年以来の安値から持ち直している。

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  短期金融市場はエコノミスト予想の10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)よりも大きい15bpの中銀預金金利引き下げを織り込んでいる。緩和期待を背景にユーロは一時1.10ドルを割り込み、ドイツ国債の利回りもECBの預金金利(マイナス0.4%)を大きく下回っていた。

  しかし、クレディ・アグリコルのG10通貨戦略責任者バレンティン・マリノフ氏は「既にハト派的な市場の期待を超えるのにECBは苦しむだろう」と話す。マイナス金利深掘りによる銀行の負担を和らげるための金利階層化や購入できる債券についての制限解除がなければ、ユーロは1.12ドルに上昇する可能性があると同氏は指摘。「こうした措置の発表がなければ、投資家はドラギ総裁にできることは終わったと結論付け、総裁が去った後ECBはそれ以上のことをする勇気がないと考えるかもしれない」と語った。

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  バンク・オブ・アメリカ(BofA)メリルリンチのストラテジストらは、今週のECB会合は「ここ5年で最も予想がつかないものの1つだろう」として、QE再開がない場合に備えたオプションでのヘッジを勧めた。ゴールドマン・サックスはECBの決定を前に、円に対するユーロの売り持ちを勧めるのをやめた。モルガン・スタンレーは資産購入規模の予想を引き下げた。

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  こうした慎重な見方を反映し、欧州債はこのところ値下がり傾向にある。ドイツ30年債の入札の不調に続き、長期債が特に売られる傾向となっているのは、ECBの債券購入で最も恩恵を受けるのが長期債だからだ。現段階での債券購入再開を予想しないアリアンツ・グローバル・インベスターズは先週、ドイツ国債の一段の売りの可能性を警告した。

原題:Record Bond Rally Hinges on Draghi Delivering a Full QE Package、ECB Needs a Bazooka to Validate Richness of Bund Valuations (抜粋)
Record Bond Rally Hinges on Draghi Delivering a Full QE Package

(BofAの推奨などを追加します.)
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