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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

話題株:銀行買いのディフェンシブ売り、米金利上昇でリスクオン

  • 米10年債利回りは1.64%に上昇、TOPIX銀行指数は上昇率1位
  • ディフェンシブ積み増した投資家のポジション反転-野村証・高田氏
Pedestrians walk past signage for Mitsubishi UFJ Financial Group Inc. (MUFG) displayed outside the company's headquarters at night in Tokyo, Japan, on Friday, May 10, 2019. MUFG will announce its year-end earnings figures on on May 15.
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

10日の東京株式市場では、米国の長期金利上昇を背景に三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株が買われ、オリエンタルランドなどディフェンシブ性の高い銘柄が売られている。これまでに構築したポジションを反転する動きとみられ、これが継続するか注目される。

  JPモルガン・アセット・マネジメントの前川将吾グローバル・マーケット・ストラテジストは米国の金利上昇の背景について、欧州中央銀行(ECB)による過剰な利下げ期待が剥がれて欧州の金利が上昇する中、ムニューシン米財務長官から米中貿易協議に関する前向きな発言が出たことを挙げる。前川氏は、バリュー株のイメージがある日本株は「米金利上昇時に相対的に上がりやすくリスクオンの相場になってきている」と話す。

  9日の米10年債利回りは1.64%と8ベーシスポイント(1bp=0.01%)と、8月23日以来の水準に上昇した。東京株式市場では、MUFG株が一時前週末比4%高、三井住友フィナンシャルグループが同3.3%高、みずほフィナンシャルグループが同3.4%高、りそなホールディングスが同5.9%高など軒並み買われ、TOPIX銀行指数は午後2時半現在3.7%高で、業種別上昇率1位。

米10年債利回り上昇で銀行株に買い

  JPモルガン証券の西原里江アナリストは銀行株が買われていることについて「米長期金利の上昇で円安推移への安心感が広がり、一部にあった日本銀行のマイナス金利深堀りに対する懸念が後退したため」と分析する。SBI証券鮫島豊喜シニアアナリストは「メガバンクは海外で稼ぐ比率が高く、米長期金利の上昇で収益拡大が見込まれる」と話す。

  半面、景気の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄は売られている。オリランド株は一時6.1%安と2018年12月25日以来の日中下落率。サントリー食品インターナショナル、JR西日本、花王も安い。こうした動きについて野村証券の高田将成クロスアセット・ストラテジストは「米中の通商問題が経済に与える悪影響への懸念が緩み、これまで景気敏感株や高ベータ銘柄の持ち高をショートにしてディフェンシブ銘柄を積み増していた投資家のポジションの反転が目立っている」と指摘した。

  ただ、銀行株買い/ディフェンシブ売りの動きが続くかどうかについて、高田氏はやや慎重な見方だ。「向こう1、2カ月で景気回復が加速するとは思えないため、短期的なポジション調整の動きだろう」と話す。JPモルガンAMの前川氏も「利下げ期待は程度の問題。金融緩和が期待ほど出てこないとの見方が強まって大幅に金利が上昇すれば、株式相場の上値を抑える状況に変わる」みている。

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