コンテンツにスキップする
Photographer: STR/AFP

対中貿易戦争に巻き込みたい米国、それには抵抗するIMF

  • 中国を為替操作国に認定した米国の判断、IMFは同意せず
  • IMFはトップ交代の移行時期-米国の決定は新たな圧力に
A Chinese bank employee counts 100-yuan notes and US dollar bills at a bank counter in Nantong in China's eastern Jiangsu province on August 28, 2019. - China's currency slid on August 26 to its weakest point in more than 11 years as concerns over the US trade war and the potential for global recession weighed on markets. (Photo by STR / AFP) / China OUT (Photo credit should read STR/AFP/Getty Images)
Photographer: STR/AFP

トランプ米大統領が中国と繰り広げる貿易戦争は、世界経済における中立的な審判役の一翼を担う国際通貨基金(IMF)を両国の対立に巻き込みかねない状況にある。

  トランプ政権は先月、中国に貿易慣行の変更を受け入れさせようとする取り組みの一環として、同国を正式に為替操作国に認定した。事情に詳しい複数の関係者によれば、ムニューシン米財務長官はIMFに対し、米国の見解を支持するようひそかに圧力をかけている。

  IMFはその数週間前に、人民元相場は適正水準にあり、中国当局による為替操作の証拠はないとの判断を示したばかりで、米国のこうした動きは健全な経済政策の審判としてのIMFの立場を損ないかねない。

  IMFは、クリスティーヌ・ラガルド氏が次期欧州中央銀行(ECB)総裁に転出することで、専務理事交代の微妙な移行時期にあり、最大の出資国である米国の決定はIMFに新たな圧力となっている。

  一方、米中経済対立に巻き込まれるのを避けようと、IMF当局者もやはりひそかに米財務省の働き掛けをはねつけている。

  IMF当局者の公式のコメントや、匿名を条件に語った事情に詳しい複数の関係者の話では、IMFは元相場が適正水準にあって、為替操作の証拠は見当たらず、中国の為替慣行について再考する必要性はないと認識している。関係者によると、IMFはトランプ政権のためにこうした見解を変える計画はないという。

IMF Power Players

The top countries ranked by voting share at the IMF

Data provided by the International Monetary Fund.

  ラガルド氏の後任として今後数週間に正式に承認されると広く予想されている世界銀行のクリスタリナ・ゲオルギエワ最高経営責任者(CEO)にとって、こうした膠着(こうちゃく)状態への対応が重要な課題となりそうだ。

China's onshore currency has been weakening versus dollar as trade war drags on

原題:Trump’s Trade War Pits Mnuchin Against IMF Over China’s Yuan(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE