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報酬問題で日産・西川社長への辞任圧力強まる、本人も早期の退任示唆

  • きょう取締役会、退任時期の明確化や後継者選びが加速する可能性
  • 西川社長は報道陣に報酬問題でなくゴーン問題の責任での退任を強調

日産自動車は9日、取締役会を開き、西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)による株価連動型報酬の問題などを討議する。これにより、西川社長への退任圧力はこれまで以上に強まる見通しだ。

Nissan Braces for Pain as Weak Profit Forces Restructuring

日産の西川社長

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  事情に詳しい複数の関係者によると、不正報酬の問題を受けて日産内部で西川社長の経営トップとしての資質を疑問視する声が高まり、今回の取締役会を契機に退任時期の明確化や後継者選びの手続きの加速などが進む可能性があるという。

  西川社長は8日夜、都内でブルームバーグ記者らに対して報酬問題では悪いことをしておらず、このことで自ら辞任する意向はないとの考えを示した。一方、ゴーン前会長に関する問題では自身に責任があるとし、「できる限り早く指名委員会に準備をしてもらって次にバトンタッチしたい」との考えを示した。時期については明らかにしなかった。

  カルロス・ゴーン前会長を巡る一連の問題後、日産の業績が低迷を続ける中、西川社長はこれまでも業績回復のめどをつけた後で退任する意向を公言し、日産社内でも後継者選びの作業が進められてきたが、トップ交代への具体的な時間軸は示されていなかった。

  株価連動型報酬を巡っては、西川氏らの当初の権利行使日をずらすことで結果として4700万円多く受け取ったとされる。それにより税金分を含めると日産からはさらに多くの金額が支払われたという。西川氏は、報酬の仕組みや事務局の運用の仕方に問題があったとし、本来との差額については会社に返納する意向を示している。

  しかし、株価連動報酬に関しては星野朝子専務やハリ・ナダ専務ら複数の幹部も類似の手法で報酬を多く受けていたことが確認されたほか、報酬問題の内部調査の責任者が退社する方向となった。報酬問題との関連は不明だが起債予定の2500億円の社債の発行が延期となるなど業務への影響も出ていた。

  当面の後任候補に関しては日産出身としては西川氏と並んで唯一、取締役を務める山内康裕最高執行責任者(COO)などを推す声も一部であるという。  

  西川社長は記者らに対し、ルノーとのアライアンスに関して自身が最も「もっともオープンなリーダーだと思っている」とし、無理がない範囲で拡大していくのも大事だと述べた。そのうえでアライアンスが継続することを確認の上で次の世代に経営トップの座を譲りたいと話した。

  報酬問題についてはルール違反を指示するなど悪いことはしていないと弁明し、「非常にいい形でバトンタッチすべきだと思っているので、バトンタッチするまでにきちんとやっていこうと思っている」とも話した。

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