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香港格下げ、政治混乱で「一国二制度」の枠組みに疑義-フィッチ

更新日時
  • 「AA」に引き下げ、従来「AA+」-見通し「ネガティブ」
  • フィッチによる前回の香港格下げは中国に返還される前の1995年

格付け会社フィッチ・レーティングスが香港の外貨建て長期発行体格付けを「AA」に引き下げた。このところの政治的混乱が香港統治の枠組みについて疑義を生じさせると指摘した。

  格付け見通しは「ネガティブ(弱含み)」。従来の格付けは「AA+」だった。フィッチによる前回の香港格下げは中国に返還される前の1995年。

  大規模な抗議行動と混乱が投資家を不安に陥れ、香港からの資本逃避の懸念も生じている。香港経済は既に、米中貿易戦争によって打撃を受けている。 

  フィッチは発表資料で、「数カ月に及ぶ対立と暴力は、香港と中国本土の関係を規定する『一国二制度』の枠組みの限界とその柔軟性を試練にさらした」と説明。

  「香港の中国本土との経済、金融、社会政治的つながりの段階的強化は、香港が中国の国家的統治システムに組み込まれていく持続的プロセスを示唆し、制度と規制の面で長期的により大きな問題を提起する」と分析した。

Hong Kong manufacturing sentiment slides in August

  本土へのより密接な統合は中国と香港の格付けの差が縮小することにつながるとフィッチは説明した。同社は現在、中国の格付けを「A+」としている。見通しは「ステーブル(安定的)」。

  フィッチはさらに、「現在起こっていることはまた、香港の統治システムと法の支配の質と有効性に対する国際的な見方に長期にわたるダメージを与え、香港のビジネス環境の安定性とダイナミズムに疑義を呈した」指摘した。


ムーディーズS&Pグローバルフィッチ
香港Aa2AA +AA
中国A1A +A +

  一方、S&Pグローバル・レーティングは先週、混乱にもかかわらず香港の格付け「AA+」と見通し「ステーブル」は安泰との見方を示し、「所得が高水準の香港経済や政府の多額の財政準備金、香港経済の強力な対外ポジション」が現行格付けを支えるだろうとキム・エン・タン氏らアナリストがリポートに記していた。ただ、「景気の弱さが続き、財政の柔軟性とパフォーマンスが構造的に損なわれれば、強い信用ファンダメンタルズが時間と共に失われ得る」と指摘した。

原題:Fitch Downgrades Hong Kong for First Time Since 1995 on Turmoil(抜粋)

(S&Pの見方などを追加して更新します.)
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