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債券は超長期中心に下落、黒田総裁の発言報道で-利回りスティープ化

更新日時

債券相場は超長期債を中心に下落。リスク回避が一服した海外市場の流れを受けて売りが先行した。午後に入って日本銀行の黒田東彦総裁の金利水準や追加緩和に関する発言が伝わると超長期債を中心に売りが強まり、利回り曲線はスティープ(傾斜)化した。

  • 新発20年債利回りは一時0.105%、新発30年債は0.20%、新発40年債は0.225%と、いずれも8月23日以来の水準に急上昇
  • 新発10年債利回りは一時マイナス0.24%と2週間ぶりの高水準
  • 長期国債先物9月物の終値は前日比12銭安の154円92銭。午後にいったん154円73銭まで下落したが、引けにかけては154円93銭まで下げ渋り

市場関係者の見方

SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジスト

  • 米中交渉、ブレグジット、香港問題もどこまで進展するか分からず、先行きの不透明感が晴れたわけではないが、含み益が出たポジションの手じまいには格好の材料に
  • 黒田総裁の発言内容は超長期金利の過度な低下に対するけん制が中心で、市場は超長期債の売りで反応。長期金利についても、下限がないわけではないと言及しており、マイナス0.3%割れは困難に
  • 中期債はマイナス金利の深堀り発言もさることながら、フラット化で利益が出るポジションを解消する過程で買い戻されている可能性も

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミスト

  • 黒田総裁の期間20年、30年といった超長期債の利回りはちょっと下がり過ぎだ、という発言が印象的で、超長期債のマイナス転化は副作用が大きいとの認識が示された
  • 4つの緩和手段を挙げているのは従来通りで、国内経済は「個人消費、設備投資という内需は比較的しっかりしている」としており、会合当日をリスクオンで迎えれば特段何もする必要はないかもしれない

黒田日銀総裁の記事はこちらをご覧下さい。

国債買い入れオペ

  • 対象は残存1年以下、1年超3年以下と3年超5年以下、5年超10年以下、物価連動債
  • オファー額はいずれも前回オペと同額
  • 応札倍率は1年超3年以下が2.21倍と2017年11月以来の低水準。3年超5年以下は2.72倍と前回より上昇、5年超10年以下は低下
  • SMBC日興の竹山氏
    • 国債買い入れオペは無難な結果。残存期間1年超5年以下の応札倍率は低かったが、全般的には市場実勢に近い内容
  • 備考:過去の国債買い入れオペの結果一覧

内外市況動向

  • 5日の米10年国債利回りは前日比9bp高い1.56%程度で終了。この日の時間外取引では一時1.58%台に上昇
  • 日経平均株価の終値は0.5%高の2万1199円57銭、円相場は1ドル=107円前後

新発国債利回り(午後3時時点)

2年債5年債10年債20年債30年債40年債
-0.300%-0.335%-0.245%0.100%0.190%0.215%
前日比-0.5bp+0.5bp+3.0bp+4.5bp+6.0bp+7.0bp
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