コンテンツにスキップする

英首相、就任6週間で早くも苦境に-下院が総選挙実施の動議否決

更新日時
  • 下院はEU離脱延期法案も可決、ジョンソン首相には連日の苦杯
  • ジョンソン首相は9日に総選挙実施動議を再提出する方針-関係者
ジョンソン首相

ジョンソン首相

Photographer: Simon Dawson/Bloomberg
ジョンソン首相
Photographer: Simon Dawson/Bloomberg

英下院は4日、欧州連合(EU)離脱延期法案を可決するとともに、それを受けてジョンソン首相が提出した総選挙実施の動議を否決した。いかなる代償を払ってもEU離脱を実行しようとするジョンソン首相の計画は大きな打撃を受け、就任6週間にして首相は早くも苦境に陥った。

  ジョンソン首相にとっては、3日のEU離脱延期法案審議入りの可決に続く敗北となった。合意なき離脱の可能性が遠のいたとの見方から、ポンド相場は4日、一時1%強上昇した。

relates to 英首相、就任6週間で早くも苦境に-下院が総選挙実施の動議否決

ジョンソン首相

Boris Johnson

  総選挙実施の動議否決後、野党労働党のコービン党首は、「われわれは現政権を退陣させたいと考えているため、総選挙を望んでいる」と話した。

  その上で、「今回の総選挙実施の提案は、白雪姫(しらゆきひめ)に差し出された毒リンゴのようなものだ。首相が提案しているのはリンゴでも総選挙でもなく、合意なき離脱という毒だからだ」と語った。

  コービン党首は、合意なき離脱を阻止する法案が成立すれば総選挙実施を支持するつもりだと述べた。一方、ジョンソン首相はコービン党首が総選挙での敗北を恐れていると非難した。下院で可決された離脱延期法案はこの後、上院に送られる。法案成立には両院の承認が必要。

関連記事
  • 英労働党は「合意なき」リスクなくなれば総選挙支持-影の財務相

  EU離脱延期法案の採決結果は賛成327、反対299だった。同法案は新たな離脱案が議会で承認されるか、合意なき離脱に議会が同意しない限り、離脱期限を来年1月31日まで3カ月延期する申請をジョンソン首相に義務付ける内容。

  その後採決が行われた総選挙実施の動議の可決には下院定数の3分の2の賛成票が必要だったが、半数にも届かなかった。

  事情に詳しい複数の関係者によると、ジョンソン首相は9日に総選挙実施動議を再提出する計画。首相は保守党の非公開会合で、EU離脱を巡るこう着状態を打開する唯一の道が解散総選挙である以上、選挙キャンペーンを推し進めたいと述べた。

  しかしジョンソン首相の計画は大きな賭けでもある。2年前、当時のメイ首相も地滑り的勝利を見込んで解散総選挙に踏み切ったが、その結果、過半数議席を失い、英国を未曽有の政治混乱に陥らせることになったからだ。

原題:U.K.’s Johnson in Crisis After Failing to Trigger Early Election(抜粋)

(労働党党首のコメントなどを追加して更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE