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テールリスクとしての「戒厳令」-香港の夏を検証する投資家が警戒

  • 「緊急状況規則条例」(緊急法)が発動する可能性があるとの観測
  • 確率は引き続き低いが、可能性は排除せず-香港の市場アナリストら

香港の夏を揺るがした抗議行動を受け潜在的なリスクの検証を進める投資家らは、政府の裁量で行使できる1つの手段への注目を強めている。植民地時代に制定された条例に基づく「戒厳令」だ。

  香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が先週、あらゆる選択肢が俎上(そじょう)に載っていると述べたことから、「緊急状況規則条例」(緊急法)が発動される可能性があるとの観測が広がっている。

Hong Kong’s Lam Says She Has Never Asked Beijing to Resign

林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官 (3日)

  

  緊急事態や公共の危険に備えた1922年制定のこの条例は、香港を当時統治していた英国が導入し、香港の指導者に「公益に望ましいと考えられるいかなる規制も」設けることができる権限を付与している。中国当局者は3日、これを発動することはあり得ると述べた。
 
  香港の市場アナリストらは引き続きそうした事態に至る確率は低いとみているが、一部の反政府活動家が一段と過激になる中で、その可能性は排除していない。緊急法発動は「暴動」鎮圧のための中国人民解放軍の動員と比べれば極端な措置とは受け取られないとみられるものの、市場は反射的にネガティブな反応を示す可能性が高い。
 
  シドニーのAMPキャピタル・インベスターズでダイナミックマーケット責任者として約8億ドル(約850億円)相当を運用するネーダー・ナエイミ氏は「緊急法発動なら経済的ダメージは確実に大きなものとなる」と指摘。同氏は5月、香港のこうしたテールリスクは高過ぎるとして保有する香港株を売却している。テールリスクは、めったに起きないが発生すれば巨大な損失をもたらすリスクを意味する。

原題:Hong Kong Martial Law Is the Latest Tail Risk Worrying Investors(抜粋)

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