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ボストン連銀総裁:「直ちに」追加緩和する必要ない、リスク上昇でも

  • 米経済見通しは依然として強い、鍵は消費支出の強靱さ
  • 米国債市場の長短金利逆転、外国勢の投資需要が原因

米ボストン連銀のローゼングレン総裁は3日、米経済はリスクが明らかに高まっているものの、依然として「比較的堅調」なままだと述べ、今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げする必要性を納得していないことを明らかにした。

  ローゼングレン総裁はマサチューセッツ州イーストンでの講演テキストで、「消費者が支出を続け、世界的な状況がさらに悪化しない場合、米経済は2%前後の成長を続ける可能性が高い」と予想。そのペースでなら「賃金と物価の緩やかな上昇が続く場合、私の考えでは、直ちに政策行動を取る必要はない」と述べた。

Key Speakers at the Credit Suisse Asian Investment Conference

ローゼングレン総裁

  この発言は、今月17、18両日開催のFOMCで同総裁が再び利下げに反対票を投じる可能性を示唆する。当局は同FOMCで0.25ポイントの追加利下げを決めると広く予想されている。7月31日の利下げ決定では、ローゼングレン総裁とカンザスシティー連銀のジョージ総裁が反対した。

  ローゼングレン総裁はまた、経済見通しに対するリスクの高まりを認めた。「貿易や地政学的な問題がエスカレートし、現在の経済予測で予想されているよりもはるかに弱い状況になるという下振れリスクは明らかに存在する」と指摘。「現時点で、これら高まったリスクは現実化していない」と付け加えた。

最長在職期間

  FOMCの現在のメンバーで在職期間が最長となっているローゼングレン総裁はおおむね明るい見通しについて、鍵は米国内総生産の7割を占める個人消費にあるとし、好調な労働市場や緩やかな賃金上昇のおかげで消費は今のところ強靱(きょうじん)さを維持していると述べた。

  米国債市場での長短金利逆転は米国のリセッション(景気後退)入りの前触れとなるケースが多いが、同総裁はいわゆる逆イールドが示すシグナルを重視しなかった。過去の事例は米金融当局が景気過熱を防止するため短期金利を押し上げたことが引き金だったと指摘し、今回は日本と欧州のマイナス利回りを敬遠した外国マネーが米10年債に殺到したことが原因だと分析した。リセッション懸念が逆イールドをもたらしているなら他でも表れるはずだが、株式や社債スプレッド、経済予測には「こうした見方は強く反映されていないようだ」と述べた。

原題:
Fed’s Rosengren Sees ‘No Immediate’ Easing Needed Despite Risks(抜粋)

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