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英首相が10月14日総選挙辞さず、離脱延期案可決なら-ポンド下落

更新日時
  • 敗れた翌日に総選挙の賛否を問う下院採決を目指すと首相は示唆
  • 造反組の法案は来年1月末までの離脱延期申請を義務付ける内容
Reaction Following Election Of Boris Johnson As Next U.K. Prime Minister
Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg
Reaction Following Election Of Boris Johnson As Next U.K. Prime Minister
Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

ジョンソン英首相は、欧州連合(EU)からの離脱期限(10月31日)の延期申請を自らに強いる法案の採決で敗れた場合、10月14日の総選挙実施に動く方針だ。政府高官の1人が明らかにした。

  ジョンソン首相は2日の緊急閣議で、3日夜の採決で与党保守党の造反組を含む勢力が勝利することになれば、翌日に総選挙の賛否を問う下院採決を目指すと話したという。首相は官邸の外で、「私がブリュッセルに延期を要請する状況はあり得ないと皆に分かってもらいたい」と訴えた。

Election Threat Looms Over No-Deal Brexit Rebellion

官邸の外で話すジョンソン首相(9月2日)

Photographer: Chris Ratcliffe/Bloomberg

  「合意なき離脱」の影響を恐れる下院議員らは、EUと合意が成立しない場合、離脱延期の申請をジョンソン首相に行わせるための法案可決に向け、議会が再開される3日の議事運営の掌握を目指す構えだ。

  ジョンソン首相がEU離脱実現のために総選挙に持ち込む姿勢を示したことを受け、3日の外国為替市場で、ポンドの対ドル相場が2017年1月以来初めて一時1ポンド=1.20ドルを割り込んだ。ポンドは対ドルで一時0.6%安の1.1994ドルを付けた。

  ジョンソン氏は反対勢力の動きについて、EUが要求をのまなければ協議の席を立つと脅しをかける自らの戦略を台無しにするものだと主張。造反に回ると考えられる議員らは、首相の方針に反する投票行動を取れば、保守党から除名すると週末に警告を受けたが、脅しには動じないと複数の議員が表明し、締め付けは成功していないもようだ。

  2日夜に明らかになった与党造反組を含む議員らが準備する法案は、10月19日までに議会も承認するEUとの合意が成立するか、合意なき離脱への議会の同意を確保しない限り、離脱期限を来年1月31日まで延期するようジョンソン首相に強制する内容。首相が送る必要のある書簡の表現をあらかじめ指定し、議会が反対しない限り、EUからの回答を受け入れなければならないと規定しており、ジョンソン氏が取り得る選択肢が制限される。

  一方、採決で敗れた後、首相がその言葉を実現できるかどうかは見通せない。総選挙には下院の3分の2に相当する434人の議員の賛成が必要だが、保守党の議席数は311にとどまり、造反議員らを除名すれば数はさらに減ることになる。

  今年1月に提出したメイ前政権への不信任案が僅差で否決された最大野党・労働党のコービン党首は、それ以降も総選挙の実施を求めてきたが、同党の議員の多くは態度を決めかねている。保守党の造反組の1人は、総選挙の投票日を採決で指定することは不可能だと非公式に指摘し、EU離脱後に投票日を設定しないとジョンソン氏を信頼できるか疑問を呈した。

  総選挙が行われることになれば、ジョンソン首相は10月17日から開かれるEU首脳会議に向け離脱実現の負託を自分に与えるよう訴えることになる。現時点の世論調査結果では、保守党がリードしているものの、ナイジェル・ファラージュ氏率いる「ブレグジット党」に票を奪われたり、都市部で反離脱陣営に票が流れたりする恐れがあり、スコットランドの議席も安泰でないと思われる。選挙で敗れれば、歴史に残る短命政権となりかねない。

原題:Johnson Threatens Oct. 14 Election in Battle Over No-Deal Brexit
U.K. Election Looms as Johnson Raises Stakes of Brexit Fight(抜粋)

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