債券上昇、10年入札無難通過で買い安心感-利回り曲線はフラット化
野沢茂樹
更新日時
債券相場は上昇。この日の10年利付国債入札が無難な結果に終わると買い安心感が広がった。プラスの利回りが残っている超長期債に買いが集まり、新発20年債と30年債利回りは約3年ぶり低水準を付け、利回り曲線はフラット(平たん)化した。
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市場関係者の見方
SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジスト
- 午前は10年債入札への警戒感と時間外取引での米金利上昇を受けて軟調だったが、午後は入札通過と米金利の低下で安心感が広がった
- 超長期ゾーンは5日に30年債入札を控えてはいるが、スワップ対比の割安感もあり、買わざるを得ない
- 10年債は先物対比では割安な半面、国債買い入れオペ減額の影響が超長期ゾーンより大きく、積極的には買い進めにくい面もある

10年債入札
- 最低落札価格は103円66銭、ブルームバーグがまとめた市場予想と一致
- 投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.60倍と2017年1月以来の低さ
- 小さければ好調を示すテール(最低と平均落札価格の差)は前回と同じ2銭
- SMBC日興の竹山氏
- 無難な結果に終わった。応札倍率は低いが、この金利水準では需要層が海外投資家などが中心にならざるを得ないので仕方ない
- 備考:過去の10年債入札の結果一覧
新発国債利回り(午後3時時点)
2年債 | 5年債 | 10年債 | 20年債 | 30年債 | 40年債 | |
-0.295% | -0.345% | -0.275% | 0.035% | 0.115% | 0.155% | |
前日比 | +0.5bp | +0.5bp | -0.5bp | -2.0bp | -3.0bp | -0.5bp |
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