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Photographer: Tomohiro Ohsumi

中国にむしろ打撃か、企業機密盗難で裁判急がない米司法当局

  • 米国は昨年11月、企業秘密盗難巡り起訴を急ぐ新プログラムを導入
  • 中国国有JHICCや台湾UMCなど相手取った裁判、まだ先か
Micron Technology Inc. Double-Data-Rate Synchronous Random-Access Memory (SDRAM) chips are arranged for a photograph in Tokyo, Japan, on Wednesday, July 15, 2015. The investment arm of one of China\'s top universities is planning to offer $23 billion for chipmaker Micron Technology, a person familiar with the matter said, a deal that would be the largest takeover of a foreign firm by a Chinese company.
Photographer: Tomohiro Ohsumi

マイクロン・テクノロジーの企業機密を共謀して不正入手したとして中国の国有企業などを10カ月前に米司法省訴追した際、トランプ政権は知的財産の盗みに関する起訴を急ぐと表明していた。

  だが中国の福建省晋華集成電路(JHICC)と台湾の聯華電子(UMC)のほか、不正入手を行ったとされる台湾人3人を相手取った裁判はまだ先になりそうだ。JHICCは無実を証明したいとして、裁判の早期開始を訴えているほどだ。

  サンフランシスコの米連邦地裁での裁判が遅れている大きな理由は、米商務省がすでにJHICCがマイクロンと競合するのを阻止しているためかもしれない。

  海外の企業と個人が絡む複雑な起訴手続きが遅れることは珍しくない。しかし、今回の訴追は企業秘密の盗難事件を優先に調べ、可能な限り早期に起訴することを目指すとして米当局が昨年11月発表した新プログラム「チャイナ・イニシアチブ」の下での案件であっただけに、遅れが繰り返されていることが注目を集めている。

  元検事で今は企業側の代理人を務めるプレストン・ピュー氏は「この裁判の遅れはJHICCとUMC、そして中国を経済的に損ねる公算が大きい」と述べた。

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福建省晋華集成電路(JHICC)の半導体製造工場

 

 
  裁判遅延の理由は幾つかありそうだが、最も大きな要因は恐らく、台湾当局が独自の企業秘密窃盗を巡るUMCの訴追で2017年に同社から押収した複数のパソコンだ。同パソコンにはマイクロンの企業秘密が入っているとされ、サンフランシスコの裁判で鍵を握る証拠になるとみられているが、米検察当局はそのコピーを入手する許可を台湾側から得るのに苦戦している。

  米検察当局はコメントを控えた。JHICCは裁判開始を切望しているとコメント。同社は昨年、チャイナ・イニシアチブ発表の2日前に米商務省のブラックリスト入り企業となったことで、米国製の半導体製造装置を購入できなくなり、生産計画が影響を受けて企業としての存続が危うくなっていると説明している。同社のクリスティン・ウォン弁護士は4月、「時限爆弾」が仕掛けられたようなものだと主張した。

  JHICCの広報担当チャド・コルトン氏とUMCのレスリー・コールドウェル弁護士はコメントを控えた。マイクロンの担当者もコメント要請に応じていない。

  最近はJHICCのスティーブン・チェン社長を含む被告3人の罪状認否手続きも延期された。同社長のメアリー・マクナマラ弁護士もコメントしなかった。

China's Semiconductor Imports Surge

Spending on chips has more than doubled in last decade

Source: General Administration of Customs, PRC

原題:U.S. in No Hurry to Prosecute China’s Stolen Chip Secrets Case(抜粋)

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