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長期金利マイナス0.3%割れで日銀どうする?、レンジ拡大、下限設定

日銀の黒田総裁

日銀の黒田総裁

Photographer: Akio Kon/Bloomberg
日銀の黒田総裁
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

長期金利が過去最低水準のマイナス0.3%を下回った場合、日本銀行はどう対応するか-。市場では、国債買い入れオペの減額でイールドカーブコントロール(YCC)政策を維持する姿勢を示しつつも、緩やかな金利低下を許容し、9月の金融政策決定会合で目標レンジの拡大など政策を修正するとの見方が出ている。一方、国債買い入れオペに金利の下限を設定するといった一段の金利低下を食い止める積極策を予想する向きもある。

当面オペ減額、9月に政策修正

野村証券の中島武信シニア金利ストラテジスト

  • 日銀は買い入れオペ減額で金利低下を止められるとは思っていないだろうが、現状の金融調節方針との関係からゼロ回答はしづらい
  • 9月の決定会合まで待って、そこで金融調節方針を変更するだろう。金利の下振れ容認はハードルが高く、目標レンジの拡大の方がYCCのロジックとしてやりやすい

SMBC日興証券の森田長太郎チーフ金利ストラテジスト

  • 日銀は買い入れオペの減額が効かないから実施しないというほど単純な判断にもならないはず
  • 常識的な感覚で弾力運用の範囲を完全に超えているとみなされる水準に達すれば、金融政策決定会合でゼロ%目標の引き下げ議論を誘発する可能性がある

下限金利設定かYCC枠組み変更

  日銀は16日に今月2回目となる国債買い入れオペの減額に踏み切ったが、長期金利は上昇しなかった。世界的な金利低下の流れを背景にした内外投資家の日本国債への買い圧力が強く、少額のオペ減額程度では金利低下を止めるのは難しい状況だ。

みずほ証券の丹治倫敦チーフ債券ストラテジスト

  • 下限金利設定オペを用いてでも金利低下を止めようとするか、もしくはYCCレンジの下限撤廃など枠組み変更するか二つに一つ
  • 下限維持を事実上放棄する姿勢を示すなら、9月会合でキャップ制への移行(下限撤廃)が正式にアナウンスされる可能性も高まる

低下容認

  日銀は3年前に導入した長短金利操作で長期金利をゼロ%程度で推移するように誘導している。ただ、具体的な誘導幅については、昨年7月からプラスマイナス0.1%の倍程度に拡大し、今年6月には黒田東彦総裁が柔軟に運用する姿勢を示唆しており、明確となっていない。

大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミスト

  • 曖昧にしている長期金利の変動幅について、声明文で長期金利の低下容認と明記するのも一案だ

  

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