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米SECのクレイトン委員長、仮想通貨に慎重な姿勢

  • クレイトン委員長、技術革新が証券法に勝ることはないとの立場
  • フェイスブックはリブラがSECの管轄下に置かれることを望まず
libra facebook
Photographer: Libra
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Photographer: Libra

フェイスブックが6月に発表したデジタル通貨「リブラ」計画は仮想通貨の管轄を巡り世界的な議論を巻き起こしている。米国では米証券取引委員会(SEC)が理論上の規制当局だと一部の議員やトランプ政権当局者から見なされている。

  ただフェイスブックはSECの監視を避けたい意向だ。実際、リブラ計画公表前の数週間に同社関係者は誰もクレイトンSEC委員長と会っていない。

Bitcoin surged on Facebook crypto announcement
Meeting Of The Financial Stability Oversight Council

クレイトン委員長

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  SECが監督権限を得れば、煩雑で時間のかかる承認手続きを迫られると考えられるため、リブラの始動は大きく遅れる可能性が高い。また、投資家保護の規制や継続的な精査の対象にもなる可能性がある。

  クレイトン委員長はワシントンのSEC本部での2回にわたるインタビューで、仮想通貨全般に関する自身の見解を示した。株式や債券投資家保護のために85年前に導入された証券法について、新規仮想通貨公開(ICO)や仮想通貨のハイテク分野に適用してはならない理由はないと指摘した。

  リブラ計画は、SECの承認が必要となる上場投資信託 (ETF)と類似性があるとの見方が多い。クレイトン委員長はリブラに直接言及しなかったものの、ETFに似ていてETFのように取引されるなら、ETFのように規制すべきだと証券法は定めていると説明した。

  「テクノロジーを通じて国際的に決済コストを低下させる方法があるなら、私は支持する。ただ、それを実現するために証券法や他の法律の基本原則を犠牲にできない」と強調した。

  デジタル通貨業界では仮想通貨に対するクレイトン委員長の姿勢について懸念やいら立ちが見られている。多くの不満はSECの慎重な方針に集中しており、企業は同委の規則公表を待つ中で中ぶらりんの状況に置かれている。

  クレイトン委員長は「こうしたテクノロジーに対応するため規則が変わると多くの人たちが期待を寄せ、そうなると考えることに時間や労力を費やしているようだ。そうはならないと私は初めから明確にしている」と強調した。

ICOs Fizzle After Raising Billions of Dollars

White-hot market peaked in mid-2018

Source: CoinDesk ICO Tracker

  ただクレイトン委員長は問題も抱えている。ホワイト前委員長の下でSECスタッフはビットコインが証券でないとの判断を下した。この決定に法的拘束力はなかったが、SECはいかなる仮想通貨も管轄すべきでないとの業界の主張を後押しした。クレイトン委員長はSECがビットコインを証券と見なしていないとの立場を繰り返したが、スタッフと共に多くのICOはSECの管轄下に入るとの結論に達している。

原題:SEC Chief’s Crypto Leeriness Sets Up Facebook Clash on Libra (1)(抜粋)

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