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JTの加熱式たばこ事業に暗雲-PMIとアルトリアの統合協議で

  • BATなどとの競争激化へ、たばこ大手に合従連衡の可能性も
  • 16年以降JTの株価は下落傾向-上昇には大型買収必要との声

米たばこメーカーのフィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)と米アルトリア・グループの統合が実現した場合、次世代たばこ製品の海外展開強化を目指す日本たばこ産業(JT)にとって煙たい存在となりそうだ。

No-Smoke Nicotine Heats Up Japan’s Moribund Tobacco Market

PMIのアイコス

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  PMIとアルトリアは27日、全額株式交換方式での合併に向けて協議していると発表。両社は約10年前に米国以外のたばこ事業をPMIとしてスピンオフ(分離・独立)させていた。

   健康意識の高まりなどを背景にたばこ各社は紙巻きたばこから次世代たばこ製品に軸足を移し始めている。PMIは加熱式たばこ「iQOS(アイコス)」を日本などで販売。アルトリアも電子たばこメーカーのジュール・ラブズの株式の35%を128億ドル(約1兆3550億円)で取得した。

  ジェフリーズのアナリスト、ライアン・トムキンズ氏はリポートで、両社の統合は「ブリティッシュ・アメリカン・タバコインペリアル・ブランズ、JTの次世代たばこ事業で世界的な競争の激化を意味する」と指摘。さらに、PMIと競合する企業間の合従連衡を促す可能性もあるとの見方も示した。

16年以降は下落傾向

  投資助言会社フェアトレードの田村祐一運用部長は「買収のうまい会社」として評価されていたJTだが、加熱式タバコ事業が主戦場のひとつとなってからは「難航している」とコメント。PMIとアルトリアが統合すれば「さらにシェアが失われる可能性がある」と指摘した。

  その上で、2016年以降に加熱式たばこの流行が始まって以降は株価が一環して下落傾向で「このトレンドを覆すほどの良い材料が何もない」と述べた。株価反転の材料になり得るのは「シェアの巻き返しを図れるような大型買収しかない」とみている。  

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