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長期金利が過去最低に迫る、先物は最高値-米中貿易戦争の激化受け

更新日時

債券相場は大幅上昇。長期金利は3年ぶり水準を更新し、過去最低に接近した。米中貿易摩擦の激化を背景に大幅な株安や長期金利低下、円高・ドル安が進んだ米国市場の流れを引き継ぎ、買いが先行した。日本銀行がこの日に実施した超長期債対象の国債買い入れオペの結果も買い手掛かりとなり、利回り曲線はフラット(平たん)化した。

  • 長期国債先物9月物の終値は前週末比45銭高の155円31銭。寄り付きから中心限月ベースでの最高値を更新し、午後には155円37銭まで上昇
  • 新発10年債利回りは一時マイナス0.285%と2016年7月に付けた過去最低のマイナス0.30%に接近
  • 新発20年債利回りは一時0.045%と16年7月以来の水準に低下。新発2年債と新発5年債の利回りも約3年ぶり低水準を更新

市場関係者の見方

SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジスト

  • 米金利の大幅な低下とひょうそくがあった形でしっかりした展開となり、フラット化が進んだ
  • 米中貿易戦争は中国が折れないため、米国も妥協せず、早期解決は期待しにくいので金利が上がりにくい状況が続くだろう
  • 投資家は含み益が生じた債券を売っても買う物がない。来月には大量償還があるが、再投資先は超長期債くらいしかない

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長

  • 押し目待ちに押し目なしで債券が買われる展開になる中、長期金利はマイナス0.3%を目指している感がある
  • 米ジャクソンホールに市場の注目が集中していた中で、トランプ米大統領の対中国関税に関するツイートで意表を突かれた格好。中国の副首相が貿易戦争のエスカレートに断固反対と発言したことで円高圧力がやや和らいでいるものの、責任転嫁の域を出ない
  • 根っこの米中貿易摩擦が解消しないと、焼け石に水という感がある
長期国債先物9月物の日中取引推移

国債買い入れオペ

  • 対象は残存10年超25年以下と25年超
  • 買い入れ額はそれぞれ1600億円と400億円で前回から据え置き
  • 応札倍率は10年超25年以下が3.91倍に上昇、25年超は3.56倍と前回より低下
  • SMBC日興の竹山氏
    • 10年超25年以下の応札倍率が2月以来の高水準となったものの、利回り較差などからしっかり目の結果だった
  • 備考:過去の国債買い切りオペの結果一覧

背景

新発国債利回り(午後3時時点)

2年債5年債10年債20年債30年債40年債
-0.325%-0.365%-0.285%0.055%0.150%0.175%
前週末比-2.5bp-3.5bp-4.5bp-4.5bp-5.5bp-5.5bp
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