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【米国株・国債・商品】株が大幅安、米中貿易対立の激化を懸念

23日の米国株相場は大幅安。米国債は上昇した。中国がこの日発表した対米追加関税に関してトランプ米大統領が対応策を発表する意向をツイッターで示し、貿易戦争がエスカレートするとの懸念が強まった。トランプ氏はまた、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長を再び批判した。外国為替市場ではドルが下落。

  • 米国株は大幅安、米中貿易対立が激化するとの懸念強まる
  • 米国債は上昇、2年・10年利回り格差は逆イールドに近づく
  • NY原油は下落、中国が米国産原油などへの追加関税発表
  • NY金は上昇、6年ぶり高値-貿易戦争の激化を懸念

  中国が合計750億ドル(約8兆円)相当の米国製品に追加関税を課すと発表したことを受けて、株式相場は朝方から下落。その後、パウエル議長の発言で9月に追加利下げがあるとの見方が強まり、S&P500種株価指数は一時プラス圏に浮上する場面もあった。だが、トランプ大統領のツイート後は下げに転じた。エネルギー株とテクノロジー株が特に安い。ダウ工業株30種平均は一時745ドル下落。構成する30銘柄中で上昇したのはボーイングのみ。ナスダック100指数も3%超の値下がり。

  米国債市場では、2年物と10年物の利回り差が縮小し、再び逆イールドに近づいた。長短金利が逆転する逆イールドは、リセッション(景気後退)を示唆するとされる。また3カ月物と10年物の利回り差は逆イールドが進み、その差は2007年3月以降で最大となった。

  S&P500種株価指数は前日比2.6%安の2847.11。ダウ工業株30種平均は623.34ドル(2.4%)下げて25628.90ドル。ナスダック総合指数は3%下落。米国債市場では、ニューヨーク時間午後4時43分現在、10年債利回りが8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し1.533%。2年債利回りは8.3bp下げて1.529%。

  ハンティントン・プライベート・バンクのジョン・オーガスティン最高投資責任者(CIO)は「貿易がジャクソンホール会合に勝った」と分析。「パウエル議長はきょう非常にハト派寄りで市場は前向きに反応したが、貿易に関するツイートが出たとたん、市場のダイナミクスが変化したのは間違いない」と述べた。

  またウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティテュートのシニアグローバル株式ストラテジスト、スコット・レン氏はブルームバーグテレビジョンのインタビューで、「全ては貿易次第、世界の成長次第だ」とし、「金融政策については、市場はそれほど懸念していない。世界の成長と貿易協議に対する不安の方がずっと強い」と述べた。

  ニューヨーク原油先物相場は下落し、2週ぶり安値。中国が米国産原油などへの追加関税を明らかにしたことが背景にある。また、その後トランプ米大統領が対応策を発表する意向を示したことで、貿易戦争がエスカレートするとの懸念も広がった。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物10月限は1.18ドル(2.1%)安の1バレル=54.17ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント10月限は58セント下げて59.34ドル。

  ニューヨーク金先物相場は上昇し、6年ぶり高値を付けた。米中貿易戦争の激化や、パウエル議長が、米経済は世界の成長減速に伴う「著しいリスク」に直面していると指摘したことが背景。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は1.9%高の1オンス=1537.60ドルで引けた。
  
原題:Stocks Sink, Bonds Gain as U.S.-China Feud Deepens: Markets Wrap(抜粋)
Oil Sinks as China Targets U.S. Crude With Tariffs in Trade War
Gold Advances as Tariff War and Remarks by Powell Stoke Demand

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