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スペインとポルトガル、国債利回り今やゼロ-財政破綻間際から急回復

  • 両国の10年債利回り、ゼロに迫る-過去最低を更新
  • 債券バブル発生に懸念、「懸念すべきシグナル」-アバディーン

今から10年弱前、スペインとポルトガルの債券は投資家に敬遠されていた。両国とも欧州連合(EU)から切り離される不安がある割に、十分な利回りがなさそうに思われたためだ。それが今や、両国の債券を保有するという特権に対して代価を支払わざるを得ない状況になりつつある。

  ソブリン債は全世界で未曾有の急騰中だ。スペインとポルトガルの10年債利回りはいずれも過去最低を更新し、0%に迫る。マイナス利回りの債券残高は世界で約16兆ドル(約1700兆円)に上り、投資家はプラス利回りとあれば手当たり次第に飛び付いている。たとえユーロ圏で比較的リスクが高い市場の一角に足を踏み入れることを意味するとしてもだ。

Spanish and Portuguese bonds yield next-to-nothing after global rally

  かつて財政破綻の瀬戸際まで追い詰められた両国にとっては驚異的な回復と言えるが、利回りが常に低く、インフレ喚起に向け中央銀行にできることはほとんどないという債券市場の新時代も浮き彫りにする。さらに、債券バブル発生懸念が強まるとの危険性も伴う。

  アバディーン・スタンダード・インベストメンツのシニア投資マネジャー、ジェームズ・エイシー氏は、「すべてのカーブがゼロになるのではないか、すべての金利がゼロになるのではないかと私は心配している」と発言。「非常に懸念すべきシグナルだ」と述べた。同社は現時点で、スペインとポルトガルの債券をいずれも保有していない。

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  世界の経済成長見通しを巡って悲観が強まる中、ユーロ圏の最高格付け債券の利回りはマイナスに転じている。債券相場上昇の背景には、欧州中央銀行(ECB)の緩和政策への期待が高まったこともある。ECBは9月の次回政策委員会会合で「インパクトがあり、重要な意味を持つ」景気刺激策を打ち出す必要があると、政策委員会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は15日、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)に語った。

  スペインとポルトガルの10年債利回りは先週、0.1%を下回った。7年前はそれぞれ約8%と18%の高水準を付けていた。当時は両国ともに債務危機に見舞われ、EUあるいは国際通貨基金(IMF)からの金融支援パッケージ受け入れを強いられた。

原題:These Nations Faced Bankruptcy. Now Their Bonds Yield Nothing(抜粋)

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