コンテンツにスキップする
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

7月の貿易収支は2カ月ぶり赤字-中国向け輸出は5カ月連続減

更新日時
  • 対中輸出減は半導体製造装置や自動車部分品の減少が要因-財務省
  • 米中貿易交渉の行方など不確実性の高い状況継続-みずほ証の宮川氏
Containers sit stacked on the Jacques Joseph container ship, operated by CMA CGM SA, berthed at a shipping terminal at dusk in Yokohama, Japan, on Thursday, July 11, 2019. Japan and South Korea plan to meet on Friday over Tokyo’s move to restrict vital exports to its neighbor, but neither has much political incentive to climb down from their worst dispute in decades.
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

輸出から輸入を差し引いた日本の貿易収支は7月速報で2496億円の赤字と、2カ月ぶりの赤字となった。米中貿易摩擦が長期化する中、中国向け輸出は前年同月比9.3%減と5カ月連続で前年を下回った。財務省が19日発表した。

キーポイント

  • 7月の貿易収支は2496億円の赤字(ブルームバーグ調査の予想中央値は1945億円の赤字)-前月は5896億円の黒字
  • 輸出は前年比1.6%減(予想は2.3%減)の6兆6432億円と8カ月連続減少-前月は6.6%減
    • 輸出数量指数は1.5%増と9カ月ぶりの増加
  • 輸入は1.2%減(予想は2.3%減)の6兆8928億円と3カ月連続減少-前月5.2%減  
輸出は8カ月連続マイナス

エコノミストの見方

みずほ証券の宮川憲央シニアエコノミスト:

  • 中国経済の減速や米中貿易摩擦の影響を受け輸出は引き続き弱い。落ち幅は縮小したものの、これをもって輸出が回復基調にあるとは言えない
  • 米中貿易交渉の行方など先行きの不確実性が高い状況は続いている
  • 輸出の弱さが長引く中で先行きに懸念を増した企業が設備投資を手控え始めるリスクはある
  • 明確な輸出、景気の持ち直し時期を見通すのは現時点では難しい。輸出が回復しない中で消費増税後の第4四半期の落ち込みは大きくなる可能性がある。海外経済の現状を考えると今回の増税は間が悪いのは確かだ。増税と脆弱(ぜいじゃく)な海外経済によって景気がダブルパンチを浴びるような形になる

詳細

  • 対中国は16カ月連続の赤字。半導体製造装置や自動車部分品などの輸出が減少する一方、パソコンやテレビの輸入が増加-財務省担当者
  • 中国向け輸出の減少は、中国経済が緩やかに減速している影響を受けた可能性がある-財務省
    • ただし輸出額は7月としては歴代3位の高水準、前年同月が歴代1位だった
  • 韓国に対する輸出管理の運用見直しにかかる3品目に直接対応する統計品目番号が設定されていないなど、3品目の輸出額を貿易統計上で申し上げるのは困難-財務省

背景

  • 政府は7月の月例経済報告で、輸出は「弱含んでいる」との判断を継続。世界景気は全体として緩やかに回復しているとしながらも、通商問題や中国経済の先行きなどに警戒を促した
  • 7月の工作機械受注額は、外需が前年同月比28.2%減と、10カ月連続で前年を下回った
  • 中国の7月の貿易統計では、輸出がドルベースで予想外に回復。輸入は減少したものの、落ち込みは予想よりも小さかった
(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新しました)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE