韓国の文大統領、対日批判和らげる-安倍氏は靖国参拝見送り
Isabel Reynolds、Jihye Lee-
「日本が東アジアの平和と繁栄を共に導いていくよう願う」-文氏
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「深い反省」と天皇陛下-上皇さまの表現を踏襲

South Koreans participate in a rally to denounce Japan's new trade restrictions on South Korea in Seoul .
Photographer: Chung Sung-Jun/Getty Images
South Koreans participate in a rally to denounce Japan's new trade restrictions on South Korea in Seoul .
韓国の文在寅大統領は15日、日本からの解放を記念する「光復節」式典の演説で、対日批判を従来より和らげた。米国の主要な同盟国である日韓が緊張緩和を目指すとの期待が高まった。
文大統領は「過去を反省することは、過去にしがみつくのではなく、過去を乗り越え、未来に向かうことだ」と語り、「日本が隣国に不幸を与えた過去を反省し、東アジアの平和と繁栄を共に導いていくようわれわれは願う」とした。

天安市で開かれた「光復節」式典に出席した文在寅大統領(8月15日)
大統領はさらに、日本が「対話と協力の道」に戻れば、喜んで応じるとも述べた。
安倍晋三首相はこの日、靖国神社に玉串料を奉納したが、参拝は見送った。また、即位後初めて全国戦没者追悼式に出席された天皇陛下は、上皇さまの表現をほぼ踏襲して過去への「深い反省」を述べられた。

全国戦没者追悼式に出席した安倍晋三首相(8月15日)

天皇、皇后両陛下(8月15日)
日本政府は先週、輸出管理を厳格化した韓国向け半導体材料について、一部輸出を初めて許可した。一方、文大統領は14日の「慰安婦の日」にメッセージを寄せたものの、慰安婦像の除幕式には出席しなかった。
ハワイを拠点とする研究所パシフィックフォーラムのエグゼクティブディレクター、カール・ベイカー氏は「現段階では、両国がわれに返る兆しを探っているところだ。さらなる兆候を目にする必要があることは確かだ」と述べた。
原題:South Korea’s Moon Softens Japan Criticism in War-End Speech(抜粋)