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4~6月GDPは3四半期連続増、 内需けん引-名目は過去最高

更新日時
  • 設備投資は1.5%増、個人消費は0.6%増、政府消費は0.9%増
  • 内需を中心とした緩やかな回復が続いている-茂木再生相
Tokyo Shoppers and Cityscapes Ahead of Japan\'s Revised Second Quarter GDP Announcement

Photographer: Tomohiro Ohsumi / Bloomberg

Tokyo Shoppers and Cityscapes Ahead of Japan\'s Revised Second Quarter GDP Announcement

Photographer: Tomohiro Ohsumi / Bloomberg

2019年4-6月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は、3四半期連続でプラス成長となった。個人消費や企業設備投資など堅調な内需を背景に、伸び率は市場予想を上回った。名目GDPは前期比0.4%増の557.8兆円と過去最高を更新した。内閣府が9日発表した。

キーポイント

  • 4-6月期実質GDPは前期比0.4%増、年率換算1.8%増(ブルームバーグ調査の予想中央値はそれぞれ0.1%増、0.5%増)
    • 個人消費は0.6%増(予想は0.7%増)
    • 設備投資は1.5%増(予想は0.8%増)
    • 輸出は0.1%減、輸入は1.6%増
    • 住宅投資は0.2%増
    • 政府消費は0.9%増
  • 名目GDPは前期比0.4%増の557.8兆円、年率換算1.7%増-過去最高

  

  茂木敏充経済財政・再生相はGDP発表後の記者会見で、世界経済の動向には細心の注意を払う必要があるものの、日本経済は「内需を中心とした緩やかな回復が続いている」との認識を改めて表明。ただ、「海外のリスクがどうなっていくのかはマインドに影響していく分はある」ため、「リスクが顕在化した場合には躊躇(ちゅうちょ)なく対策を打つ方針」と語った。

          

実質GDP成長率

エコノミストの見方

東海東京調査センターの武藤弘明チーフエコノミスト:

  • 設備投資がそろそろ陰ってくると思ったが意外に頑張ったこと、政府消費が伸びていること、輸入の反動増が大きいかと思ったがそうでもなかったことなど、幾つかサプライズがある。数字の上ではそのあたりが上振れ要因になった
  • 個人消費はコンセンサス通りだが、連休効果もあって消費もしっかり戻ってきている分が影響している。公共投資は補正予算効果が進捗(しんちょく)し始めた
  • 7-9月期も駆け込み需要で伸びていくが、国内需要は現時点ではそれほど落ちていないということが言える

日本総合研究所の成瀬道紀副主任研究員:

  • 消費が強いのは雇用所得環境の改善に加え、改元に伴う10連休や消費増税前の耐久財消費材の売り上げ伸長と、もともと実力もあったところにプラス要因が加わった。設備投資は1-3月が弱めだったので、若干プラスになるだろうと考えていた
  • 7-9月までは耐久消費財の伸びが続くだろう。予定外だったのはトランプ大統領の対中追加関税第4弾の発動だ。それ以前のGDP予測ではシリコンサイクルも今後回復し、輸出も持ち直すと思っていたが、9月の追加関税発動により外需の方が怪しくなって、不透明性が高まっている
  • 7-9月まではプラス成長を維持するものの、10-12月はマイナスに転じる見通し。消費税後の反動減があるほか、世界経済も米中摩擦の影響で悪くなってくると下振れリスクが高まる

第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミスト:

  • 一番大きいサプライズは政府消費支出。その他の部分はほぼ予想通りの内容。政府消費支出は要因が書いてあるわけではないのでもう少し分析しないとコメントは難しい
  • ヘッドラインの数字だけ見ると景気はしっかりしているように見えるが、そこまで強くはないだろう。米中貿易摩擦の影響で輸出は明らかに弱く、消費も10連休や増税前の駆け込みなど特殊要因に押し上げられた部分が大きい。リスクは明らかに下振れ方向だ
  • 今日の数字をもって景気の先行きに楽観的にはなれない。米中貿易摩擦は激化しており10月には消費増税もある
  • 日銀にとっては、内容はともかく、マイナス成長にならなかったのはとりあえずポジティブと捉えているのではないか。マイナス成長になると何らかの政策対応をとの声が高まっていただろう

詳細

  • 国内需要は3四半期連続のプラス成長、外需寄与度は2四半期ぶりのマイナス-内閣府担当者
    • エアコンなどの家電が個人消費に寄与、建設などのセクターで設備投資が増加
    • 外需の寄与度低下の主因は、原油やエネルギーを中心とする輸入の増加
  • 1-3月期の実質GDP成長率は前期比年率2.8%に上方修正(従来2.2%)-内閣府

背景

  • 日本銀行は7月に公表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、実質GDP成長率見通し(政策委員の中央値)を、19年度は0.8%から0.7%、21年度は1.2%から1.1%に引き下げた。海外経済などを巡る下振れリスクを警戒
  • 政府は7月の年央試算で、19年度実質GDP成長率を1月時点の政府経済見通し1.3%から0.9%に引き下げた
  • 6月の景気動向指数では、一致指数の基調判断が、景気後退の動きが下げ止まっている可能性が高いことを示す「下げ止まり」に据え置かれた。「下げ止まり」は2カ月連続
(茂木経財相やエコノミストのコメントなどを追加して更新しました)
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