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トランプ氏の貿易戦争、不覚にもドル高要因に-安全逃避で米債急騰

  • 海外勢の米国債保有高は過去最高に、指標米債利回りは16年来最低
  • 貿易・通貨戦争で勝てるかどうか、「疑わしいようだ」-ソシエテG

トランプ米大統領が中国など主要貿易相手国と繰り広げている通商を巡る激しい争いは、世界的な通貨戦争へと様相を変えつつある。トランプ氏がその両方で勝利するのは厳しそうだ。

  エスカレートする通商摩擦は今年のドル相場にとって支援材料だ。投資家が安全資産を探し求めるためドルは米国債へ向かい、国債の急騰の支えにもなっていた。海外勢の米国債保有高は過去最高に膨れ上がり、世界的な指標の米10年債利回りを2016年以来の低水準に押し下げた。

Foreign ownership of U.S. government debt reaches record level

  トランプ大統領は繰り返し米金融当局に利下げを要求し、その一方でドルは強過ぎるとの不満を表明してきた。ただし米当局が追加利下げに踏み切った場合、実際には景気が押し上げられドルを支える可能性がある。こうなった場合トランプ大統領のいらだちが募るだけかもしれない。オプショントレーダーの間では対ドルでの人民元安を予想する見方が強まっている。

  ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、キット・ジャックス氏は、「トランプ大統領が貿易戦争と通貨戦争の両方で勝てるかどうかは、どうやら疑わしいようだ」と指摘。「弱いドルを望むのであれば人民元とユーロの上昇を望むべきだが、トランプ大統領にとって残念なことに、通商を巡るやりとりがいずれも反対の効果をもたらしている」と説明した。

原題:Trump Keeps Accidentally Igniting the Dollar With His Trade War(抜粋)

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