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10代で起業したワン氏、シリコンバレーにあってもちょっとした天才

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  • 直近の評価で「ユニコーン企業」の仲間入り果たしたスケールAI
  • サンフランシスコ本社で約100人が働く-世界中に契約従業員
アレクサンドル・ワン氏

アレクサンドル・ワン氏

PHOTOGRAPHER: KELSEY MCCLELLAN FOR BLOOMBERG BUSINESSWEEK

アレクサンドル・ワン氏

PHOTOGRAPHER: KELSEY MCCLELLAN FOR BLOOMBERG BUSINESSWEEK

全ての自動運転車にしてもキャッシュレジスターのないコンビニエンスストア「アマゾン・ゴー」 にしても、運用するコンピューターを「訓練」し見守るという仕事を何千人という人々が担っている。こうした観察結果が人工知能(AI)ソフトウエアにフィードバックされ、そのソフトに知識が蓄積されるのだ。AIという魔法の裏側にはこういった地道な仕事が隠れている。

  スタートアップ企業、スケールAIは人間と機械のためにこうしたプロセスの改善に取り組んでいる。創業からまだ3年だが、すでにグーグル持ち株会社のアルファベット傘下ウェイモやゼネラル・モーターズ(GM)のクルーズウーバー・テクノロジーズといった自動運転車分野の有力企業が顧客となっている。

  スケールが今目指しているのは、AI開発を手掛けるほぼ全ての企業への売り込みだ。同社の共同創業者で最高経営責任者(CEO)を務めるアレクサンドル・ワン氏(22)は「AIシステムにヒューマンレベルの能力を備えさせるには数十億あるいは数百億の実例が必要だ」と指摘する。「こうした全ての訓練をすることのできる一握りの大企業と、そうした余裕のない多数の企業との間には本当に大きなギャップがある」と言う。

  幾つかの有名ベンチャーキャピタリストはこの取り組みに夢中だ。スケールの企業価値は直近の資金調達で10億ドル(約1060億円)を超えると評価され、同社はいわゆる「ユニコーン企業」の仲間入りを果たした。

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スケールのテクノロジーを用いれば「以前は数時間を要していたタスクがほんの数分で終わる」とワンCEO

撮影:ブルームバーグビジネスウィークのケルシーマクレラン

  シリコンバレーの基準でさえ、ワン氏はちょっとした天才だ。両親が2人とも物理学者の同氏は米ニューメキシコ州で育った。10代ですでにコンピューターコーディングのコンテストで優秀な成績を収め、高校生ながら複数のテクノロジー企業から仕事のオファーを受けていた。

  19歳に時にはスケールを始めていたワン氏は、投資家から新たに1億ドルを集めた。インデックス・ベンチャーズのゼネラルパートナー、マイク・ボルピ氏は資金を提供した1人だが、ワン氏と「契約に調印してから、ディナーではお祝いのため上等なワインを注文したんだけれど、法律に違反していないよねと彼に尋ねざるを得なかった」と打ち明けてくれた(もちろん、ワン氏はその時にはもう法律で飲酒が認められている年齢に達していた)。

  サンフランシスコの本社で約100人が働くほか、スケールは世界中に約3万人の契約従業員を抱える。ワン氏はこうした契約従業員がどこで働き、どれくらいの報酬を得ているか、あるいは契約期間はどれくらいかについて正確には触れることを避けているが、報酬はいいと主張する。会社として「ヒューマンコストを最適化しようとはしていない」と話す。

  オープンAIスタンダード・コグニションはスケールの新規顧客だ。オープンAIは言語処理サービスを利用している調査会社で、スタンダード・コグニションはアマゾン・ゴーのような小売店舗における点検プロセスを自動化するソフトウエアを構築している。

(原文は「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」誌に掲載)

原題:Silicon Valley’s Latest Unicorn, Scale, Is Run by a 22-Year-Old(抜粋)

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