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躊躇なく緩和の声が上がる一方で、副作用を懸念する声も-日銀

  • モメンタム毀損なら躊躇なく、緩和策もあらかじめ検討必要との声も
  • 当面は副作用に留意して現行の緩和政策を継続することが重要
日銀の黒田総裁

日銀の黒田総裁

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
日銀の黒田総裁
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

日本銀行が7日公表した7月29、30日の金融政策決定会合の主な意見によると、モメンタムが損なわれる可能性が高まる場合は躊躇(ちゅうちょ)なく追加緩和を行うべきだとの声が複数上がる一方で、副作用について慎重に検討すべきだとの意見もあった。

  1人の委員は「物価目標に向けたモメンタムが損なわれることが予見される場合には、躊躇なく金融緩和措置を講じるべきである」と言明。また、こうした姿勢を「これまでよりも明確に内外に伝え、緩和策についてもあらかじめ検討しておくべきである」との意見も出た。

  31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で予防的利下げが見込まれていた中、「米中貿易摩擦の影響を受けやすく、2%から距離のある日本こそ経済・物価の下振れリスクに対する、いわゆる予防的金融緩和論を検討する必要があるのではないか」と述べた委員もいた。

  一方、1人の委員は「政策対応を考えるにあたっては効果と副作用の点検が必要」で、その際は「副作用によって効果が損なわれてしまう可能性も念頭において、慎重な点検や設計を行うことが重要」と指摘。金融緩和による副作用の累積が長年にわたることを踏まえ、金融の不安定化を未然に防ぐ観点からも「金融政策をより慎重に検討していく必要がある」との声も上がった。

  1人の委員は「仮に今後海外経済が一段と悪化し、わが国経済・物価に悪影響を与える場合は、金融・財政のポリシーミックスの中で迅速に政策対応すべきだが、当面は金融システム面への副作用に留意して、現行の緩和政策を継続することが重要である」と語った。

  日銀は30日の金融政策決定会合後の声明文で、政策運営方針を据え置くとともに、公表文に「先行き、物価目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れが高まる場合には、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる」との一文を追加した。

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