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長期金利3年ぶり低水準、米中懸念で買い強まる-フラット化進行

更新日時
黒田総裁

黒田総裁

Photographer: Akio Kon/Bloomberg
黒田総裁
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

債券相場は大幅高。長期金利は3年ぶり低水準を付けた。米国と中国の貿易摩擦の長期化懸念を背景にリスク回避の買いが優勢となり、利回り曲線のフラット(平たん)化が進んだ。

  • 新発10年債利回りは前週末比3ベーシスポイント(bp)低いマイナス0.2%と2016年7月以来の低水準。日本銀行の長短金利操作(イールドカーブコントロール)で誘導目標の下限として市場で意識されている水準まで達した
  • 新発20年債利回り0.145%、新発30年債利回り0.285%とともに6月21日以来の低水準。新発40年債利回り0.32%と3年ぶり低水準
  • 長期国債先物9月物の終値は31銭高の154円21銭。過去最高値を更新し、一時は154円26銭まで上昇

市場参加者の見方

SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジスト

  • 貿易戦争による経済の悪化懸念を背景とした米利下げを連想してフェアバリューを出すというような単純な相場ではなくなっている
  • 市場はテールリスクとしてのチャイナクラッシュを視野に入れ始めた感があり、リスク管理上日本国債を買わざるを得ない状況
  • 特にドイツ国債が30年まで一時マイナスに沈む状態で、まだプラス利回りがある日本の20年や30年などは買われやすい

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長

  • 1ドル=105円台まで円高が進行する状況下で、日銀は想定したよりも速いスピードで決断を迫られそうだ
  • 仮に105円を割り込むと、7月決定会合の声明文で示された「ちゅうちょなく追加的な緩和措置講じる」の本気度が試される展開になるだろう
  • 米長期金利も1.8%を割り込み、追加緩和が催促される状況

日銀オペ

  • 対象は残存期間5年超10年以下、1年以下、変動利付国債
  • 5-10年の買い入れ額は4800億円と前回から据え置き。応札倍率は2.56倍と前回から低下
  • 備考:過去の日銀オペの結果一覧

背景

  • トランプ米大統領、中国に対する関税を「はるかに高い数字」へと引き上げることが可能だと発言
  • この日の東京市場では日経平均株価が一時2.7%安と大幅下落。ドル・円相場は一時105円79銭と、1月3日以来の水準まで円高が進行
  • 米10年物国債利回りはこの日の時間外取引で1.7%台に低下し、2016年11月以来の低水準を更新

新発国債利回り(午後3時時点)

2年債5年債10年債20年債30年債40年債
-0.220%-0.280%-0.195%0.150%0.290%不成立
前週末比-1.0bp-2.5bp-2.5bp-3.0bp-3.5bp
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