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FOMC:パウエル氏の中立的トーンに市場は動揺-市場関係者の見方

米連邦公開市場委員会(FOMC)は7月30、31両日開いた定例会合を終え、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジを2-2.25%と、従来から0.25ポイント引き下げた。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、今回の利下げについて、長期にわたる金融緩和サイクルの開始を示唆したわけではなく、「下振れリスクに対する保険」を意図したものだと説明した。

  これについての市場関係者の見方は以下の通り。

◎ドル上昇、FOMCが「タカ派傾斜の利下げ」で-ジェフリーズ
  「市場には0.5ポイントの利下げを期待していた向きもあった中、実際の下げ幅は0.25ポイントで、反対票を投じたのが2人、データ次第との姿勢も示された」とジェフリーズの為替責任者、ブラッド・ベクテル氏が電子メールで指摘した。

  • 「タカ派に傾斜した利下げといった感」があり、そのためドルは上昇した
    • 「追加利下げへの確約がない」

◎パウエル議長の「サイクル中盤での調整」発言に失望-マッコーリー
  FOMCが0.25ポイントの利下げを実施し、パウエルFRB議長が会合後の記者会見を開く中、ドルは上昇、米10年債は上げ幅を縮小した。

  • 「パウエル議長の質疑応答では『サイクル半ばでの調整』というのが重要な発言だと考える」-マッコーリー銀行の為替ストラテジスト、エイミア・デイリー氏が電子メールで指摘。
    • 「緩和サイクルの始まりだという市場の期待を裏切った。パウエル議長が示した底堅い米経済に関するバラ色の見解も、大幅な金融緩和の始まりだという見方に疑問を残した」
  • 「ドルが今後1カ月に弱くなるとは論じ難い。他の中央銀行が政策緩和の軌道を提唱している環境において、一度きりの米利下げではドルの強さを和らげるには十分ではない。最もハト派的でない中央銀行であるということは、通貨高を意味する」

◎パウエルFRB議長の中立的トーンに市場は動揺-アリアンツ
  FOMCは追加利下げの扉を開いているが、市場はパウエルFRB議長の中立的なトーンに動揺しているとアリアンツ・インベストメント・マネジメントのシニア投資ストラテジスト、チャーリー・リプリー氏が指摘した。

  • リプリー氏は「下振れリスクが高まる現在の経済状況に対して、当局は持続不可能な高度で政策を進めてきたようだ」と述べ、秋の追加利下げを予想
  • 議長の中立的な言葉遣いについてリプリー氏は、「市場が一方向に傾き過ぎることを議長は望んでいないように思われる」と述べた

◎FOMCは10月に追加利下げへ、顕著な景気減速の防止で-ウェルズF
  FOMCは恐らく10月30日の会合で0.25ポイントの追加利下げを行えば、一層顕著な景気減速に備えるさらなる「保険」をかけることになるとウェルズ・ファーゴのエコノミスト、ジェイ・ブライソン氏が予想した。

  • ブライソン氏は7月31日の政策金利とバランスシートの決定について「本質的にハト派寄りの政策行動への唯一の承認だった」と指摘
  • このような措置は「保険的な」利下げであり、「経済見通しを巡る不確実性や目標を下回るインフレ率の状況では、緩和的な政策が正当化されるように思われる」とブライソン氏

◎パウエル議長の「サイクル中盤での調整」はドル高を意味する-BMO
  モントリオール銀行(BMO)の外為戦略グローバル責任者、グレッグ・アンダーソン氏はパウエルFRB議長が記者会見の質疑応答で、今回の利下げをサイクル中盤での調整と説明したことについて、「市場は向こう1年間の利下げは多くて1回ないし2回だと受け取っている」と述べた。

  • 「イールドカーブはより多くを織り込んでいた」
  • 「これはタカ派の過ちだ」
    • パウエル議長が「今後1、2週間で後戻りするかどうかを見るつもりだ。後戻りしなければ、ドルは現在のサイクルの新たな高値に向かう。2017年1月を上回るだろう」
    • ブルームバーグ・ドル指数は議長発言などの後、5月以来の高値を付けた
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