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日本取引所CEO、ヤフーの議決権行使に懸念表明-アスクル問題

更新日時
  • 「独立社外取締役は子会社の安全装置」-清田氏が定例会見で発言
  • ルール変更の是非など、資本関係の新たな問題を取引所で研究へ

日本取引所グループの清田瞭最高経営責任者(CEO)は30日の定例会見で、東京証券取引所1部上場のヤフーアスクルの企業統治を巡る対立に関連し、アスクル株主総会直前のヤフーの議決権行使について懸念を表明した。

  清田CEOは、「総会の直前になって議決権行使を行い、それによって子会社の安全装置とも言われる独立社外取締役の解任にまで至った」ことを「懸念している」と発言。さらにアスクルとヤフーの上にソフトバンク、ソフトバンクグループが存在する状況は「親、子、孫、ひ孫の四重構造」だと指摘し、今後の動向を「非常に興味を持って見ている」と述べた。

  また清田CEOは、両社のような上場企業の合併・買収(M&A)による資本関係の変化で生じた親子関係の問題は想定外の「新たな問題」だとし、取引所として研究を始めたことを明らかにした。今後は問題が起きる仕組みを整理し、ルール変更の是非を含め議論したいと言う。

Japan Exchange Group Inc. Incoming Chief Executive Officer Akira Kiyota And Outgoing Chief Executive Officer Atsushi Saito News Conference

清田CEOはヤフーの議決権行使に懸念を表明

  アスクルの筆頭株主であるヤフーは、低迷する業績への責任と経営陣の若返りを求め、岩田彰一郎社長と独立社外取締役3人の退任を要求。一方、アスクルはヤフーが同社の独立性を毀損したとし、資本提携の解消を求めている。

  アスクルは8月2日に株主総会を開催する予定。株式の45.1%を保有するヤフーと11.6%持つ文具・事務用品メーカーのPLUS(プラス)は、既に岩田社長を含む取締役4人の再選に反対票を投じた。ヤフーによれば、資産運用会社でアスクルの少数株主であるレオス・キャピタルワークスもヤフーの判断を支持している。

  アスクルの独立役員会アドバイザーで、日本取引所の社外取締役も務める久保利英明弁護士は23日、「ガバナンスというのは資本市場を機能させるために重要なファクター」だと述べ、この問題を「座視しているわけにはいかない」と語った。退任を要求されている社外取締役には、日本取引所前CEOの斉藤惇氏も含まれる。

  ヤフー広報部は、速やかに新たな独立社外取締役が十分な人数選任されるよう最大限協力していく、とブルームバーグの取材に対し文書でコメントした。

(2段落以降に発言の詳細を追記します.)
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