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ソニー、今期売上高計画を下方修正-PS4販売見通し引き下げ

更新日時
  • PS4本体の販売台数見込み1500万台に-従来1600万台
  • 次世代機の情報を開示し、販売の勢いが弱まったと十時専務

ソニーは30日、今期(2020年3月期)の連結売上高計画を下方修正した。ゲーム事業とエレクトロニクス事業で売上高が従来計画よりも減る見込み。円高も響いた。

  発表資料によると、売上高は8兆6000億円(従来8兆8000億円)になる見通し。営業利益と純利益計画は据え置いた。

  ゲーム事業の下方修正の理由として、プレイステーション(PS)4本体の販売台数見込みと自社制作以外のソフト販売の減少を挙げた。PS4の販売台数は1500万台(従来1600万台)に下方修正した。PS4は発売6年目に入り、次世代機の開発を進めている。

業績予想(前期比、▲はマイナス)

  • 売上高 8.6兆円(▲0.8%)、従来予想8.8兆円、市場予想8.78兆円
  • 営業利益 8100億円(▲9.4%)に据え置き、市場予想8214.9億円
  • 純利益予想 5000億円(▲45%)に据え置き、市場予想5246.5億円

  エレクトロニクス事業では、テレビとスマートフォンの販売台数見込みを下方修正した。7月以降の前提為替レートは1ドル=108円(従来110円)、1ユーロ=123円(従来125円)と円高方向に見直した。

  十時裕樹専務兼最高財務責任者(CFO)は、PS4販売見通しの下方修正について、次世代機の情報を5月に開示したことで、販売の勢いが弱まったと分析。「無理して拡販しないということで見通しの台数については慎重に見た」と述べた。

Sony Surges After Report Loeb's Third Point to Push for Changes

ソニー本社(都内)

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  エース経済研究所の安田秀樹シニアアナリストは「先行きに不安を感じる内容」だと指摘。従来、ソニーの収益は上振れ期待が続いていたが、今後は「さらに上振れるという楽観的なシナリオを取りにくくなった」と述べた。

  19年3月期まで2期連続で営業最高益を更新したが、今期(20年3月期)は期初時点から既に前期比9.4%減の8100億円と3期ぶりの減益を見込んでいた。

売上高4月時点との比較営業利益
ゲーム2兆2000億円

▲1000億円

2800億円
エレクトロニクス2兆1600億円

▲800億円

1210億円
全体8兆6000億円

▲2000億円

8100億円

  ゲームや半導体事業では、米中貿易摩擦への対応も課題だ。十時専務はさらに問題が浮上した場合に備え、市場価格への転嫁などを検討しているとし、「できるだけビジネスに対してのネガティブインパクトを緩和していく」と話した。新たに浮上した対韓輸出規制については「今のところ、それが大きくマイナスに影響するとか、影響が軽微などの予断は持っていない」と述べるにとどめた。

  半導体事業を巡ってはソニー株主でアクティビスト(物言う株主)のダニエル・ローブ氏が分離・独立を要求している。十時専務は「提案があることは事実なので検討はする」と述べた一方、「半導体事業がソニーグループの成長の柱の一つという方針はいささかも変えてない」と話した。

  

4-6月期業績(前年同期比、▲はマイナス)

  • 売上高1.93兆円(▲1.4%)、市場予想1.94兆円

  • 営業利益2309.3億円(18%)、市場予想1758.6億円
  • 純利益1521.2億円(33%)、市場予想1131億円

 

(会見での十時専務やアナリストコメントを追加しました)
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