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スプリント買収承認、ソフトバンクGの財務リスク軽減へ

  • 株価にプラス、倫理的責任リスクも後退と野村
  • 財務戦略進めやすい、実質的なエグジットとSMBC日興

米携帯電話事業会社のTモバイルUSによるスプリント買収を司法省が承認したことを受け、スプリントに8割超を出資するソフトバンクグループの財務リスク軽減につながるとアナリストの間で好感する声が相次いでいる。

  野村証券の増野大作アナリストはリポートで、両社の合併が成立すれば、スプリントの財務リスクがソフトバンクGに与える影響は限定的となり、「株価にはプラス」と評価。スプリントの負債に対し、ソフトバンクGの代位弁済の義務はないが、親会社として倫理的責任を負うリスクは想定できたため、合併によって持ち分が低下すれば、リスクは低下するとみている。

Sprint Corp. and T-Mobile

米司法省はTモバイルによるスプリント買収を承認した

Photographer: Jeenah Moon/Bloomberg

  SMBC日興証券の菊池悟アナリストもリポートで、ソフトバンクGにとってスプリントはバランスシートや信用に悪影響を与えてきたため、「今後は財務戦略を進めやすくなろう」と予想。第5世代通信規格(5G)などの成長機会を逃さないために米通信会社を支配する必要はなく、将来的には新Tモバイル株の売却が可能との見方を示した。

  また菊池氏は、スプリントからの投資資金の回収(エグジット)がソフトバンクG最大の買い材料になると2015年から考えており、「今回の合併は実質的なエグジットと見なされ、ポジティブな印象」とも分析した。

  ソフトバンクGの投資判断について、野村は「買い」、SMBC日興は「1(アウトパフォーム)」とそれぞれ強気の判断を継続。29日の株価は、一時前週末比3.4%高の5859円と7営業日続伸し5月9日以来、2カ月半ぶりの高値を回復した。

  米司法省は26日、TモバイルUSによる同業スプリントの買収を承認したと発表した。ただ複数の州が起こした訴訟への対応は依然残っている。

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