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ファナック、営業益計画を5.8%減額-受注は再び減少 (訂正)

更新日時
  • 「思ったより弱い印象」「低調な状態が続く」と山口社長
  • 米中貿易摩擦の影響で中国や台湾で需要落ち込む

ファナックは29日、今期(2020年3月期)の連結営業利益計画を従来の757億円から前期比56%減の713億円に下方修正した。新しい計画値は市場予想の平均(1129億円)も大きく下回った。

  発表資料によると、下方修正の理由は貿易摩擦の影響を含む各国関税政策のほか、為替動向などさまざまな不透明な要因があるため。今期の想定為替レートは1ドル=100円、1ユーロ=115円を据え置いている。

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受注も再び落ち込んだファナックの製品

  同社は工作機械向け数値制御(NC)装置の世界トップ企業。NC装置を含むFA事業のほか、産業用ロボット事業、小型切削加工機(ロボドリル)などロボマシン事業の3部門で売上高の大半を占める。4月に最高経営責任者(CEO)が稲葉善治会長から山口賢治社長に交代、若返った新体制で今期に臨んでいる。

  山口社長は電話会議で、業績動向について「思ったよりは弱い印象」とし、「今の状況が急速に悪くなるとの見通しは持っていないが、良くなるともみておらず、低調な状態が続く」との見通しを示した。通期利益計画の下方修正については、「下期に減価償却が上期より増えるとみている」と述べた。

今期業績計画(前期比、▲はマイナス)

  • 売上高  5242億円(▲18%)、従来5369億円、市場予想5708.9億円
  • 営業利益 713億円(▲56%)、従来757億円、市場予想1128.6億円
  • 純利益  603億円(▲61%)、従来623億円、市場予想961.3億円

  中国景気の減速や米中貿易摩擦の影響を受け、前期から事業環境は悪化しており、同時に発表した4ー6月期(第1四半期)の営業利益は前年同期比48%減の286億円だった。FA部門では、米中貿易摩擦の影響で中国や台湾での需要が落ち込み、内需の減速を受けた韓国でも低調だった。

  前四半期にやや持ち直していた受注高も前四半期比2.5%減の1371億円まで落ち込んだ。日本工作機械工業会によると、工作機械の6月の受注額(速報値)は前年同月比38%減。昨年10月以降、9カ月連続でマイナスとなっている。

  山口社長はFA部門の受注動向について、「国内、海外とも全般的に減少しており、中国、韓国での減少が目立っている。中国は一時戻ったが、少しまた減っている」と指摘。中国市場の現状として「設備過剰の環境があるのではないか。投資を先送りしており、それがアジアにも波及している」との認識を示した。

第1四半期業績(前年同期比、▲はマイナス)

  • 売上高  1346億円(▲26%)、市場予想1339.8億円
  • 営業利益 286億円(▲48%)、市場予想237.9億円
  • 純利益  233億円(▲48%)、市場予想223.1億円
(会社側の訂正を受け、第6段落の受注高を訂正します.)
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