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Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日銀内にフォワードガイダンス強化の効果に懐疑的な意見

  • 緩和継続の約束延ばすだけでは手詰まり感強めるだけとの声も
  • エコノミスト調査では3割が今会合での指針再延長を予想
Pedestrians walk past the Bank of Japan (BOJ) headquarters in Tokyo, Japan, on Monday, July 8, 2019. Governor Haruhiko Kuroda said extremely low interest rates will be kept in place until at least around next spring while the bank will keep an eye on risks for price momentum.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日本銀行は29、30両日の金融政策決定会合で政策金利のフォワードガイダンス(指針)の強化を議論する可能性があるが、日銀内ではその効果について懐疑的な意見が一部で出ている。複数の関係者への取材で明らかになった。

  複数の関係者によると、フォワードガイダンス強化の可能性は排除しないものの、31日開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが見込まれる中、緩和継続の約束を延ばすだけではかえって日銀の手詰まり感を強めるだけだとの声が出ている。4月にフォワードガイダンスを明確化したばかりなだけに、頻繁に変えるのは望ましくないとの意見もある。

Bank of Japan Watchers See Chance of More Stimulus Amid Shift at Fed And ECB

日本銀行

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  日銀は昨年7月にフォワードガイダンスを導入し、4月に「当分の間、少なくとも2020年春ごろまで現在の極めて低い長短金利の水準を維持する」と明確化した。黒田東彦総裁は5月17日の講演で「今後の情勢次第では、この期間を超えて現在の低金利を維持する可能性が十分にある」と述べた。

  日銀が仮に今会合で様子見を続けても、先行きに対して楽観的であることは意味しない。複数の関係者によると、10月に消費増税を控え、米中貿易摩擦や世界的なIT循環の回復の遅れが日本の経済、物価情勢に悪影響を及ぼす場合に備え、より本格的な対応策を準備しておくべきだとの声も上がっている。

  ナットウエスト・マーケッツ証券の剱崎仁シニアエコノミストは、再延長の可能性は五分五分とみる。「20年末まで」への延長が有力だが、9月会合まで待つと残り半年程度になるため今回の方が良いとの単純な発想があり得る一方、米国の決定次第で緩和効果が一瞬ではく落する可能性もあり、「政策手段が限られている日銀は様子見姿勢を続けるとも考えられる」と指摘する。

3割が今会合でフォワードガイダンス再延長を予想-日銀サーベイ

  金融市場では、今会合でフォワードガイダンスが再延長されるかどうかに関心が集まっている。ブルームバーグがエコノミスト47人を対象に18-23日に実施した調査では、3割が今会合でフォワードガイダンスを再延長すると予想。9月、10月に再延長するとの見方を加えると7割に達した。

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