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アスクル社長、ヤフーに売り渡し請求権行使の構え-資産査定開始

更新日時
  • 「ホワイトナイト」候補は国内外の4社程度、最終交渉中
  • 8月1日午後に取締役会を招集、売り渡し請求について審議・決議

ソフトバンクグループ傘下のヤフーとの資本提携関係解消のため、アスクルはヤフーに対し株式の売り渡し請求権を行使する考えだ。岩田彰一郎社長(68)がインタビューで明らかにした。

  岩田社長はブルームバーグの取材に応じ、「売り渡し請求権を行使したい」と明言。現在、売り渡し先候補である「ホワイトナイト」4社程度と最終交渉中で、デューデリジェンス(資産の適正評価)の手続きに入ったことを明らかにした。

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アスクルの岩田社長

  アスクルは26日夕、ヤフーへの売り渡し請求について審議し、決議するため、8月1日午後に取締役会を招集すると発表した。同社によると、提携契約の違反が明らかであるなど一定の条件を満たせば、売り渡し請求権を行使できる。

  岩田社長は、アスクル株の売り渡し先として国内の事業会社と金融機関、国内ファンドや海外のプライベート・エクイティ・ファンドなどが候補で、その中から2社程度を選ぶ意向を示した。アスクルの時価総額は26日時点で約1500億円、ヤフー保有分は約700億円になる。

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  アスクル株の45.1%を保有するヤフーは、収益性の早期回復などを理由に8月2日の株主総会に先立ち、岩田社長ら4人の取締役再任に反対する議決権を行使した。アスクル側はこうした動きに加え、ヤフーがインターネット通販サービス「LOHACO(ロハコ)」の譲渡を求め、独立性が損なわれたと主張。資本業務提携の解消協議を申し入れてきたが、ヤフーは応じていない。

  ヤフーの広報担当者は、契約の内容については開示できないとした上で、現時点で売り渡し請求は受けていないため、今後の対応についてはコメントできないと述べた。

「全てを白日の下で」

  岩田社長は、ヤフーが株式売却には応じないとみており、その場合は司法の判断を仰ぐと述べた。また、同社長ら4取締役の退任は不可避となり、新経営陣が訴訟を取り下げる可能性もあるが、「全てを白日の下でやる」と話し、新経営陣が市場の監視の下、忖度のない経営を行う必要性を説いた。

  ヤフーが独立社外取締役の再任に反対票を投じたことについては、「驚いた。独立社外取は少数株主の代弁者。それをいとも簡単に切ってしまうのはガバナンスの否定で、かなり衝撃的な行動だ」と述べた。

  アスクルは1993年にオフィス用品の通販サービス会社として創業し、2012年にヤフーと資本提携した。従来は、ヤフーやその関係会社のソフトバンクGなどからの独立性は確保され、事業活動や経営判断に制約はないとしてきた。

  アスクル社員の間には動揺が広がっており、岩田社長は29日早朝に対話集会を開き、これまでの経緯や現状、今後の計画を説明する。

  26日のアスクル株は午前の取引で一時前日比1.4%安まで下げたが、報道を受けて3.4%高の2796円まで上昇し5月29日以来、約2カ月ぶりの高値を付けた。

(3段落にアスクル取締役会の開催情報を追記、更新します.)
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