父親世代とは違う-ミレニアルには彼らの悩み理解できるFPが必要
Suzanne Woolley-
グレートリセッションの影響や学生ローンの負担、50年前と様変わり
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「学生ローンを返済して後悔している顧客は1人もいない」


35歳のファイナンシャルプランナー(FP)、ソフィア・ベラ氏がはっきりさせておきたいのは、彼女は父親世代に向けたFPではないということだ。
「お金について常に恐れたり深刻である必要はない。お金は喜びや安全、自信になり得る」と彼女の会社、ジェネレーションY・プラニングはウェブサイトでうたう。
ベラ氏は働く場所にもとらわれない。共有オフィスのサービスを利用し、ここ1カ月はメキシコ市にいるが、その前はチリのサンティアゴにいた。ペルーのリマ、コロンビアのメデジンからもオンラインで仕事した。

ソフィア・ベラ氏(メキシコ市の共有オフィスで)
ファイナンシャルプランニングの助言ビジネスには、裕福ではない若い顧客を理解し、やり取りすることのできるFPがもっと必要だとベラ氏は指摘する。例えば彼女の顧客95人は、その多くが出産に関する問題を抱えている。「65歳の白人男性に『妊娠してしまったけど、貯金から2万ドル取り崩しても大丈夫ですか』と相談するような人がいると思いますか」とベラ氏は話す。
ベラ氏の顧客は妊娠するとまず母親に電話して子育ての費用についての悩みを打ち明ける。それから彼女らは2番目に同氏に電話してくるという。

ミレニアル世代の特徴を定義しようとすれば、「グレートリセッション」の影の中でキャリアが始まったことや、学生ローンの負担増に触れないわけにはいかない。
半世紀前の米国では、1世帯に1人の働き手がいれば、その家族の生活が何とか成り立った。だが今では1人分の稼ぎの全てが子育てや医療費に充てられることが多い。父親たちのベビーブーマー世代による株式を含めた蓄えは長きにわたる株価上昇で膨らんだが、若い世代が老後に備え最低限蓄えている資金にそれほどの恩恵はない。
ミレニアル世代を特に悩ませているのは学生ローンだ。金利は低く「ローン返済より投資を増やすのが財務的には賢明」であったとしても、「借金はストレスが多い。学生ローンを返済して後悔している顧客は1人もいない」とベラ氏は言う。
原題:Millennials Need a Two-Track Mind When It Comes to Saving Money(抜粋)