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3メガ銀、4ー6月決算は順調な進捗予想-低迷する利ざや下げ止まり

  • 利ざやに一定の下げ止まり、コア収益は悪くない-JPモルガン
  • 米債ポートフォリオの含み損益は大幅改善が想定される-野村証券
Bank Of Tokyo-Mitsubishi UFJ Signage Change As It Shortens Name 11 Years After Merger
Photographer: Akio Kon/Bloomberg
Bank Of Tokyo-Mitsubishi UFJ Signage Change As It Shortens Name 11 Years After Merger
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日本銀行のマイナス金利深掘りへの警戒感が高まる中、国内3メガ銀行の2019年度第1四半期(4-6月)決算では、利ざやの下げ止まりや米金利の低下などを背景に順調な進捗(しんちょく)が予想される。

  日本銀行がマイナス金利政策を導入して3年。利ざや低下が資金利益減少の主因となっていたが、JPモルガン証券の西原里江アナリストは「一定の下げ止まりがみられ、コア収益は悪くない」との見方を示した。低採算貸し出しの抑制などが一部で効果を生み始めているという。マイナス金利導入の影響もあり、銀行の預金と貸出金の金利差で得られる利ざやは低下を続けてきた。

低下に歯止めかかるか

預貸金利回り差の推移

出所:会社資料よりブルームバーグ作成

注:時期は3月期、傘下行合算ベース

  市場運用の面では、米金利の低下(債券価格は上昇)がポジティブ材料。直近のピークである昨秋以降、米10年債利回りは1%以上低下している。野村証券の高宮健アナリストは23日付のリポートで「邦銀の既存の米債ポートフォリオの含み損益は大幅に改善していると想定される」として、実質業務純益面でサポート材料になるとの見方を示した。

  構造改革の進捗も利益動向を左右する。海外事業の拡大に取り組む過程で経費は膨らんできており、前期の経費率は三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が前の期比3ポイント増の71%、みずほフィナンシャルグループが同6.7ポイント増の78.8%となった。一方、三井住友フィナンシャルグループは、同0.6ポイント減の60.3%にとどまる。

  JPモルガンの西原氏は22日付のリポートで「経費の差を主因に、19年度中に三井住友Fのコア利益がMUFGを越えていく見込み」と指摘する。

深掘りへの警戒

  銀行業界では、日銀によるマイナス金利の深掘り実施の可能性に対して警戒感を強めている。全国銀行協会の高島誠会長(三井住友銀頭取)は18日の会見で「仮に実施されると、預金金利の引き下げ余地がもうない一方で、貸出金利の低下圧力は一層高まり、金融機関の収益がさらに悪化することになる」と懸念を示した。

  日銀が29日から開く金融政策決定会合では、金利引き下げを含む大きな政策変更はないとの見方が大勢だが、年内の追加緩和を見込む市場関係者は増えている。

利益は低下傾向が続いていた

2020年3月期の純利益予想は市場予想を下回る

出所:会社資料

Note: 3月期決算

 
  MUFGの今期(20年3月期)の連結純利益予想は、前期比3.1%増の9000億円、三井住友Fは同3.7%減の7000億円、みずほは同4.9倍の4700億円をそれぞれ見込む。みずほは新システムの減損損失や有価証券ポートフォリオの再構築による損失を計上したため前期利益が966億円にとどまっていた。三井住友Fは30日、MUFGとみずほは31日にそれぞれ決算発表を予定している。

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