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シックスパッドのMTG、上場1年で株価急落-再起に5年の声も

  • 販売不振と中国での不適切会計が背景-無理をそん度する企業風土
  • 今期2度の業績計画下方修正、投資家の信頼回復に時間、

メルカリに続く大型上場とはやされた「シックスパッド」のMTG昨年7月の新規株式公開(IPO)から約1年で株価は劇的に下落。販売不振と不適切会計が背景に重なっており、市場の信頼を取り戻すのは容易ではないとの声も聞かれる。

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ロナルドを広告起用したシックスパッド

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  サッカー界のスーパースター、クリスティアーノ・ロナルドを筋力トレーニング機、シックスパッドの広告に起用したほか、マドンナと化粧品を共同開発するなどMTGは 華々しい話題を提供してきた。それだけに中国での規制強化以降の売り上げ失速と社業の暗転ぶりが際立つ。

  ファイブスター投信投資顧問の大木昌光運用部長は、ガバナンスやコンプライアンスに問題があったとなると「投資家の信頼を回復するのは相当難しい」と指摘する。IPO後に不祥事を起こした過去の事例を見ても再評価されるには「短くて5年、普通に考えたら10年程度かかるのではないか」と予想する。

  今年1月に中国政府が海外で購入した商品を中国で転売する個人業者に登録や納税を義務付けたことや、空港での税関検査強化が同社の売り上げを直撃していた。そうした中で同社は5月13日、上海子会社で売り上げを巡り不適切会計の疑いがあることを公表した。

  さらに第三者委員会による 調査では、新たに中国向け越境EC業者との取引でも不適切会計が見つかった。上場直後の収益の公表数値必達に向けて、実態を無視した過度な経営目標の設定や、上司の意向に逆らえず忖度(そんたく)する企業風土が今回の不適切会計を助長する要因になったと同委は指摘した。調査報告を受けて7月12日に同社は、今期連結売上高計画を510億円から395億円に、純損益計画を6億2000万円の黒字から85億円の赤字に修正。今期2度目の下方修正だった。

ビリオネアから陥落

  この間株価は右肩下がりに推移、上場初日の終値7350円から25日終値1232円まで約83%下落した。松下剛社長が保有する約7割の株式価値も約340億円に減少、ビリオネアの地位から陥落した

  野村証券の繁村京一郎アナリストは「赤字をどうやって縮小するのか、美容ローラー『リファ』が今までのようにどんどん売り上げを伸ばしていけるのか不透明」とし、投資評価は見直し中としている。

  MTG経営企画室の山下翔史氏はブルームバーグの取材に「関係者の皆様には多大なご迷惑とご心配をお掛け致しますことを深くお詫び申し上げます」とした上で、再発防止に取り組み、業績と信頼の回復に全力で努めると電子メールで回答した。

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