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Photographer: MANAN VATSYAYANA/AFP

北朝鮮が短距離弾道ミサイル発射、交渉再開目指す米に圧力

更新日時
  • 韓国、北朝鮮が発射したのは新型弾道ミサイルと結論-大統領府発表
  • 菅官房長官「わが国の安全保障に直ちに影響を与える事態ない」
The North Korean flag is seen flying in backdrop of barbed wire at the North Korean embassy in Kuala Lumpur on March 11, 2017. Malaysia\'s police chief confirmed March 10 that the man assassinated at Kuala Lumpur\'s international airport last month was Kim Jong-Nam, half-brother of North Korea\'s leader Kim Jong-Un. / AFP PHOTO / Manan VATSYAYANA (Photo credit should read MANAN VATSYAYANA/AFP/Getty Images)
Photographer: MANAN VATSYAYANA/AFP

北朝鮮は25日午前、短距離ミサイルを日本海に向けて少なくとも2発発射した。米国が北朝鮮との非核化交渉の再開を目指す中、トランプ政権への圧力を強める狙いがあると考えられる。

  韓国の国家安全保障室は北朝鮮が新しいタイプの短距離弾道ミサイルを発射したと結論付けた。韓国大統領府が25日夜、声明を発表した。韓国は北朝鮮の行動に懸念を表明し、朝鮮半島の軍事緊張緩和にマイナスだと言明した。

  発射の数時間前にボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は韓国訪問を終え、帰途に就いていた。これら当局者らによれば、ミサイルはこれまでも試験が行われてきた元山の東部から発射され、朝鮮半島東方の日本海に着水したとみられる。

  菅義偉官房長官は午前の会見で、「詳細について現在分析中。わが国の領域や排他的経済水域(EEZ)への弾道ミサイルの飛来は確認されておらず、現時点でわが国の安全保障に直ちに影響を与える事態は確認されていない」と述べた。その上で、「米国、韓国とも緊密に連携をとっており、引き続き情報の収集分析を進めている」と説明した。

  同長官によると、同日午前に外務省の金杉憲治アジア大洋州局長が米国のビーガン北朝鮮担当特別代表、韓国の李度勲朝鮮半島平和交渉本部長とそれぞれ電話で意見交換した。

  北朝鮮は5月上旬に短距離弾道ミサイルを発射しており、今回の飛行距離はそれに近いとみられる。5月のミサイル発射は国際的な対北朝鮮制裁違反だったものの、トランプ米大統領はその後、「信頼を裏切る行為だとは全く思っていない」と述べ、問題視しない姿勢を示していた。

  米政府高官は今回の飛翔体発射について、ホワイトハウスは発射を把握していると述べたが、それ以上のコメントは控えた。

U.S. President Donald Trump Visits South Korea

握手するトランプ大統領と金委員長(6月30日、板門店)

Photographer: Dong-A Ilbo via Getty Images

  今回のミサイル発射は、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試験を停止するとした北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の公約に反したと直ちに言えないものの、北朝鮮はおそらく核交渉への不満を表したとみられる。6月末に南北国境の非武装地帯で歴史的な米朝首脳会談が行われた際、実務者協議を再開することで合意したとトランプ大統領は記者団に語ったが、日程はまだ定まっていない。

  韓国の聯合ニュースは25日、北朝鮮の李容浩外相が8月初めにバンコクで開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)を欠席すると報じた。事情に詳しい匿名の関係者を引用して伝えた。これが事実なら、ポンペオ米国務長官は李外相と会談する機会を失う。

  北朝鮮はこのところ、米韓が8月に予定する合同軍事演習に不満を表明しており、軍事演習が実施されれば核実験やICBM発射実験の凍結を見直す可能性があると警告していた。北朝鮮国営の朝鮮中央通信は今週、日本海の作戦水域に配備する新造潜水艦を視察したと報じた。軍事アナリストはこの潜水艦について、弾道ミサイル搭載可能な大きさのようだと述べている。

  5月に試験されたミサイルは韓国全土に到達可能でありながら、隠しやすく攻撃されにくい新型ミサイルだった。潜水艦の報道も合わせて考えると、迎撃されることなく韓国と日本への攻撃を容易にするシステムの開発を示している。

  米シンクタンク、新アメリカ安全保障センター(CNAS)の非常勤上級研究員、ドゥヨン・キム氏は「もしこの比較的小型のミサイルに核弾頭ないし化学・生物兵器が搭載されたら、韓国と、同国にいる米国の軍と市民の脅威となる」と説明。「米国と韓国のミサイル防衛を混乱させる可能性がある」と指摘した。

原題:North Korea Resumes Missile Launches as Talks With U.S. Bog Down(抜粋)
South Korea Concludes North Korea Fired Ballistic Missile

(第2段落を追加します.)
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