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50歳過ぎの離婚率、米国で倍増-精神的にも金銭的にも多大なリスク

  • 別居・離婚したばかりの成人は安静時でも血圧高め
  • 熟年離婚は所得の急減にもつながり、特に影響を受けるのが女性
RF love marriage money divorce SOCIAL
Photographer: JGI/Jamie Grill/Getty Images
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米アマゾン・ドット・コムの創業者ジェフ・ベゾス氏の離婚はある意味で特別ではない。ミドル世代の富裕層が離婚するのは米国では珍しくなくなっている。1990年以降、50歳過ぎの離婚率は同国で倍増した。

  ただベゾス夫妻の離婚には特徴もある。結婚生活が破綻しても、2人は経済的にほとんど苦しんでいない。ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、ベゾス氏の妻だったマッケンジーさんは財産分与などで資産397億ドル(約4兆2900億円)を持つことになった。そしてベゾス氏は離婚後も資産1231億ドルを保有する世界一の富豪だ。ベゾス氏が25年に及ぶ結婚生活の終わりを今年1月に発表してからも、アマゾンの株価は上昇してきた。

  離婚より悲惨なものはそれほど多くない。資産家であっても、精神面に加え金銭的に打撃を受け得る。学術調査が示すのは健康への深刻な影響だ。2009年の論文によれば、別居したり離婚したりしたばかりの成人は安静時でも血圧が高めだ。「離婚は時間を経るにつれ相当な体重増加につながり、特に男性」に顕著な傾向だとの結論をドイツの研究が昨年導き出した。

Senior Poverty and Divorce

Share of Americans 63 and older who qualify as poor, by selected marital history

Source: Bowling Green's I-Fen Lin, Susan Brown, Anna Hammersmith, 2017

*who remain unpartnered

  50歳を過ぎてからのいわゆる熟年離婚は米国では「グレー・ディボース」と呼ばれることが多いが、若い年齢での離婚に比べ特に精神面と金銭面でずっと大きな危険性をはらむ。

  米ボーリンググリーン州立大学の社会学教授で全米家族・結婚研究センター(NCFMR)の共同ディレクターを務めるスーザン・ブラウン氏は「悲惨」だと言う。研究調査の1つによれば、熟年離婚者は配偶者の死を経験した人よりも高いレベルの絶望感を報告している。より鮮明なのは経済的影響だ。ベビーブーマー世代の人々は時に2回、3回と離婚し、前代未聞の水準で経済的に破綻している。

Generational Split

The divorce rate is dropping for Americans under 45 while rising for older couples

Source: Bowling Green State University's National Center for Family & Marriage Research

  1960年より前に生まれた米国人2万人を対象にブラウン氏が同僚と共に実施した長期的な調査によれば、50歳を過ぎて離婚する場合、自身の資産が約50%減ることが見込まれる。当然だ。どんな離婚であれ家族の資産を分け合うことになるためだ。

  ただ熟年離婚は所得の急減にもつながり、特に影響を受けるのが女性であることも判明した。50歳を過ぎてから離婚した女性の生活水準は45%低下、男性は21%だという。この調査の分析結果はまだ出版されていない。

A Surge in Gray Divorces

Estimated number of Americans divorcing age 50 or older each year

Susan Brown, I-Fen Lin, Bowling Green State University, 2012

*Projection assuming gray divorce rate stays constant

原題:Divorce Destroys Finances of Americans Over 50, Studies Show (1)(抜粋)

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