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Photographer: Akio Kon/Bloomberg

マイナス金利で銀行・保険社員の懐に寒風、産業別では最大の落ち込み

  • 19年は646万円と16年から1.4%減、建設業はこの間6%増
  • 低金利の貸し出し続き、収益環境の深刻さ浮き彫りに-商工リサーチ
Pedestrians walk past the Bank of Japan (BOJ) headquarters in Tokyo, Japan, on Monday, July 8, 2019. Governor Haruhiko Kuroda said extremely low interest rates will be kept in place until at least around next spring while the bank will keep an eye on risks for price momentum.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日本の金融・保険業の年間平均給与はマイナス金利が導入された2016年に比べて減少し、産業別では最大の落ち込みとなったことが、東京商工リサーチがまとめた上場企業の19年3月期決算の平均年間給与調査で分かった。日本銀行の超低金利政策は金融機関の収益だけではなく給与にも影響を及ぼしている。

  上場企業1841社を対象にした調査によると、全10産業の平均年間給与は629万円と16年の611万円から2.9%増加したが、金融・保険業(102社)は646万円と16年の655万円から1.4%減少した。この間に年間給与が減ったのは、金融・保険業、水産・農林・鉱業の2業種のみだった。東京商工リサーチは「マイナス金利による低金利での貸し出しが続き、金融機関の収益環境の深刻さを浮き彫りにした」としている。

  産業別で3年連続のトップとなったのが建設業の749万円で、16年と比べ6.0%増加した。オリンピックやインバウンド関連の建設需要が旺盛な中、人材不足を背景に賃上げ圧力が続いている。

懐具合

日本の金融・保険業の平均年間給与はマイナス金利導入の影響で減少

出所:東京商工リサーチ

  日銀は18年度の銀行・信用金庫決算に関するリポートで、純利益が大手行、地域銀行、信用金庫ともに減益となったとし、「いずれの業態でも国内貸し出し利ざやの縮小が続いたことに加え、信用コストが増加に転じたことも利益を押し下げた」と分析した。

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