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米金融当局者2人が予防的な利下げ主張-経済変調の兆候で行動を

更新日時
  • NY連銀総裁のハト派的発言内容をクラリダFRB副議長が補完
  • ウィリアムズ総裁の講演は「学術的」なもの-NY連銀報道官

米金融当局者2人が18日、経済に変調の兆候が見られた段階で迅速に行動する必要があるとの見解を示した。今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で最大0.5ポイントの利下げに踏み切る可能性があるとの市場の見方が裏付けられた。

  米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長と、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁のハト派的発言を受け、同日午後の米株式相場は上昇した。今月30、31両日のFOMC会合を控え、当局者は間もなく発言を自粛するブラックアウト期間に入る。

  ニューヨーク連銀報道官は同日、ウィリアムズ総裁がニューヨークで行った講演のテキストについて、「20年間の研究に基づく学術的なスピーチだった。今月のFOMCでの政策行動の可能性に関するものでない」との声明を電子メールで送付した。

  クラリダ副議長はFOXビジネスネットワークとのインタビューで経済調査を引用し、「事態が非常に悪化するまで一連の劇的な利下げを待つ必要はない」と発言。「われわれは、米経済が向かっていると思われる将来の状況、さらに重要なことだが、経済へのリスクが待ち受けている状況に基づいて判断を下す必要がある」と語った。
  
  副議長のコメントは、先週のパウエルFRB議長の議会証言や、ウィリアムズ総裁のこの日の発言と合致。市場の観測を裏付ける形となり、フェデラルファンド(FF)金利先物取引で投資家が織り込む今月の0.5ポイント利下げ確率は上昇した。

  クラリダ副議長は、米経済は「好調」であるものの、最近の世界の経済データは予想よりも弱めだと指摘。「データはまちまちだが、世界のデータの下振れは期待外れだと思う」とし、「ディスインフレ圧力はどちらかといえば6週間前に私が思ったよりも強まっている」と語った。

  これに先立ち前にウィリアムズ総裁は、世界各国・地域の中央銀行が直面する課題として、「景気を刺激する手段に限りがある場合、経済悪化の最初の兆候が顕在化した時点で迅速に利下げに動くのが得策だ」と述べた。

  同総裁は講演後の聴衆との質疑応答で、インフレ期待の低迷を巡り、「その他の点では力強い米経済を考慮すれば、幾分心配だ」と懸念を表明。「私が心配しているのはインフレ期待が低過ぎる水準で固定される恐れがあるという点だ」と語った。

  ただ米金融当局者の間には、0.25%の利下げの可能性にさえも難色を示す声がある。これまで利下げの必要性について懐疑的な見方を示してきたアトランタ連銀のボスティック総裁は18日、テネシー州で従来の主張を展開。米国債利回りの発する警告が利下げの根拠になるとの見方を否定し、「実体経済に立脚することが重要だ」と語った。ボスティック総裁は今年、FOMCの投票権を持たない。一方、クラリダ、ウィリアムズ両氏は常に投票権を有する。
  
原題:Top Fed Officials See Prudence of Acting Early to Sustain Growth(抜粋)

(ウィリアムズ総裁のコメントなどを追加して更新します.)
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