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Photographer: Akio Kon/Bloomberg

1~6月の貿易収支は2期連続の赤字-6月は2カ月ぶり黒字

更新日時
  • 上半期の輸出は4.7%減、輸入は1.1%減-いずれも5期ぶり減少
  • 輸出の方が明確にスローダウンしている-みずほ総研の宮嶋氏
Containers sit stacked on a ship at a terminal in Yokohama, Japan, on Monday, Feb. 18, 2019. Japan is sticking to its view that the U.S. won’t apply higher tariffs on imports of Japanese cars and auto parts so long as negotiations toward a trade deal continue, according to Tokyo’s lead negotiator with Washington. Negotiations over a trade deal announced last September by Trump and Abe have yet to start, partly due to ongoing talks between Washington and Beijing.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

輸出から輸入を差し引いた日本の貿易収支は2019年1-6月(上半期)速報で8888億円の赤字だった。半期ベースの赤字は2期連続で、上半期としては4年ぶりに赤字に転じた。一方。6月は5895億円の黒字と、2カ月ぶりの黒字となった。財務省が18日発表した。

キーポイント

  • 19年1-6月の貿易収支は8888億円の赤字-赤字は2期連続

    • 輸出は前年同期比4.7%減の38兆2404億円-5期ぶり減少

    • 輸入は1.1%減の39兆1292億円-5期ぶり減少

  • 6月の貿易収支は5895億円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は4035億円の黒字)-前月は9683億円の赤字
    • 輸出は前年同月比6.7%減(予想は5.4%減)の6兆5845億円と7カ月連続減少-前月は7.8%減
      • 輸出数量指数は5.5%減と8カ月連続の減少
    • 輸入は5.2%減(予想は0.2%減)の5兆9950億円と2カ月連続の減少-前月1.5%減

輸出入の推移

エコノミストの見方

みずほ総合研究所の宮嶋貴之主任エコノミスト:

  • 半期ベースの貿易赤字については、輸出の方が明確にスローダウンしており、それが貿易赤字に効いている面が大きい。内需は底堅い
  • 貿易統計上も7-9月は輸入の方がそんなに下振れない可能性が高い。消費増税の駆け込みが多少出ると予想され、赤字になりやすい。それは日本の内需がレジリエントというより、政策の駆け込みということも気を付けなければならない
  • 米中など世界的な製造業が調整局面に入っているIT市場もそこまで明確な底打ちの兆しを見せていない。世界的な製造業のサイクルの調整がもう少し続く、年後半V字回復というよりは、L字近い。日韓や米中の話で下振れるリスクがある

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト(リポート):

  • 季節調整値で見れば6月の輸出は反発したものの、物足りない。財務省が算出した名目輸出(季節調整値)は6月に前月比4.8%増と2カ月ぶりに増加したが、急落前の4月の水準に至らなかった
  • 7-9月期に向けて輸出は明るい材料に乏しい。機械受注や工作機械受注は外需が低迷している。月下旬に輸出が弱かったほか、輸入も弱く、製造業活動の低迷を示唆している可能性がある
  • 米中通商協議の行方が不透明なほか、参院選後には日米通商協議も控えており、製造業はグローバルな生産体制の見直しに着手しづらい

詳細

  • 半期ベースの対世界の貿易収支は2期連続の赤字-財務省担当者
    • 対EUの貿易収支は4期連続の赤字、船舶や二輪自動車が輸出減した一方、フランスから航空機の輸入が増加
    • 対中国の貿易収支は61期連続の赤字、半導体関連や自動車部品の輸出減少で対中国輸出は5期ぶりに減少
  • 6月の貿易収支は2カ月ぶり黒字、米国、EU、アジアで貿易黒字-財務省
    • 対米貿易黒字は4カ月連続増-半導体製造装置や自動車の輸出増
    • EU向け貿易収支は2カ月ぶり黒字-自動車の輸出増加
    • アジア向け貿易収支は5カ月連続の黒字-船舶輸出が増加
    • 中国向け貿易収支は15カ月連続の赤字-半導体製造装置や自動車部分品の輸出減
  • 現在グローバルなサプライチェーンが複雑に絡み合い、米中双方の追加関税措置が日本経済や世界経済にどのような影響を与えるのか一概に言うのは困難、輸出入の動向はさまざまな影響を受けるー財務省
  • 韓国に対する輸出厳格化の影響について、現段階で答えられるような状況にない-財務省
  • 韓国企業への通関・決済遅延など、貿易統計上はそういった要素があるかは確認できない-財務省

背景

  • 政府は6月の月例経済報告で、国内景気は「輸出や生産の弱さが続いているものの、緩やかに回復している」との総括判断を維持-2カ月連続
    • 内閣府は5月の景気動向指数で、景気後退の動きが下げ止まっている可能性が高いことを示す「下げ止まり」に引き上げ
  • 5月の国際収支では、中国向け半導体関連や自動車部品の輸出が落ち込む中、貿易赤字が拡大した
    • 中国の6月の貿易統計では、対米貿易摩擦を背景に輸出と輸入がともに減少
  • 政府は1日、韓国向けの半導体関連材料3品目の輸出管理を4日に厳格化し、輸出規制を緩和する「ホワイト国」から韓国を除外するための政令改正手続きを開始すると発表
(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新します)
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