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Photographer: Takaaki Iwabu/Bloomberg

SBI証が金融調査部を新設、元みずほ証調査部長の北野氏を採用

  • 会社としての見解であるハウスビューの発信強化、マクロ経済など
  • 大手証券会社と同様にフルラインの調査体制を構築
A morning commuter walks past a mural in the Marunouchi district in Tokyo, Japan, on Monday, May 14, 2018. Japan is scheduled to release its first-quarter gross domestic product (GDP) figures on May 16.
Photographer: Takaaki Iwabu/Bloomberg

SBIホールディングス傘下でネット証券最大手のSBI証券は、金融調査部を新設し、同部長兼チーフストラテジストとして元みずほ証券エクイティ調査部長の北野一氏を採用した。マクロ経済や市場に関するハウスビュー(会社としての見解)の発信を強化し、業界での存在感の拡大を目指す。

  採用は18日付。同証の宇田川宙常務によると、調査部門はこれまで個別株などを担当する企業調査部、個人向け発信を担当する投資情報部の2部制だった。今後は3部体制とし、エコノミストやクオンツアナリストなどを金融調査部に集める。北野氏は調査業務のほか、執行役員として宇田川氏と共に調査部全体を統括する共同責任者にも就任する。

  金融調査部には北野氏のほか、6月1日付で三菱UFJモルガン・スタンレー証券から移籍したばかりのクオンツアナリスト、波多野紅美氏やチーフエコノミストの松岡幹裕氏が所属。宇田川氏が入社した昨年9月時点で7人だったアナリストらは現在13人に増えた。今後は英語の翻訳リポートやリポートの書式を定型化するシステム担当など、アナリスト支援業務の陣容を強化する方針だ。

  宇田川氏は、金融調査部の新設によって大手証券のようなフルラインの調査体制が整うとして「しっかりとしたハウスビューに沿って、リテールへの情報発信を強化していきたい」と意気込む。SBI証は個人株式委託売買代金でシェア35%と他社を引き離す。個人投資家向けの調査リポートを増やしたり、企業説明会をアナリストの解説付きでネット配信したりするサービスを検討している。

  また、宇田川氏は同社の調査部門の特長を「大手企業に加えて新興の中小型株の調査をしっかりやることだ」と分析。グループ内にベンチャーキャピタルファンド(VC)を抱え、そこで見いだした企業の新規株式公開(IPO)の主幹事を引き受けるなど、新興企業の価値向上を重視する土壌があると述べた。

  ブルームバーグのデータによると、例えば畑田真アナリストが担当するジーエーテクノロジーズは昨年7月、SBI証を主幹事としてIPOを実施したばかり。他社のアナリストはカバーしていない。宇田川氏は「強制はできないが、アナリスト本人にやる気があればどんな小さな上場企業でも担当してほしい。非効率と批判されるかもしれないが、20社がカバーしている大企業より1社だけの調査の方が差別化できる」との認識を示した。

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